[入門] MBA受験対策におすすめの書籍15選

106人のMBA・社会人大学院生にインタビューする中で集めてきた、おすすめの受験対策本の情報をお伝え。

マネージャーに昇格した、会社への理解を深めたい、そんな思いから経営について勉強したい人も多いはず。MBAは、経営に特化した修士課程で、経営戦略・会計・ファイナンス・組織・マーケティングについて学ぶ研究科ですが、その対策に悩む人も多いはず。この記事で紹介された15冊を読めば、国内MBA・経営学研究科への対策基礎力を養うことが可能です。

超入門:ビジネス理論の総まとめ的2冊

世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた

入門書にぴったりなのが、この一冊。専門書を読み込む時間がない忙しいビジネスパーソンにとって、必読の経営本50冊をわかりやすく紹介してくれています。「ビジョナリー・カンパニー」「ブルーオーシャン戦略」「影響力の武器」「イノベーションのジレンマ」などが紹介されており、タイトルは聞いたことがあるけど、ちゃんと理解できてないな...という方におすすめの一冊です。MBA受験をしなくても、実務に役立つベーシック知識として必須のものばかりですので、全ビジネスパーソンにオススメです。

ビジネスマンの基礎知識としてのMBA入門

早稲田ビジネススクールの教授陣が執筆している、わかりすく・読みやすい入門書。前半は、ビジネスプランを描くために知っておきたい「戦略思考の基礎」について。後半では、ビジネスプランを実行するために必要な「マネジメント」について解説されています。先ほどの「世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」は、原著の解説をベースに書かれていますが、こちらのMBA入門は、原理原則を解説しつつケーススタディをミックスして、理論をどう実践に役立てるのかの方法がまとめられています。

NEW NORMAL 早稲田大学MBAの教授陣が考えたビジネスの新常識

前の2冊は古典的・ベーシックなビジネスの原理原則を解説している書籍でしたが、ちょっと角度を変えて、未来・最新のビジネス常識をまとめた一冊もご紹介。早稲田MBA(WBA)の教授陣がビジネスの未来を予測した非公開講座を書籍化したものです。WBSの教授陣12名が、アフターコロナを見据えて経営戦略・マーケティング・HR(人材戦略)・キャリアをテーマに、今後の変化を予想したもの。MABの小論文は、自分の意見をもとめられますから、こういった教授陣の意見をベースに自分の考えをまとめておくのもいいでしょう。

MBAのベースとなる考えるスキル

ロジカルシンキング、クリティカルシンキング、ラテラルシンキング、アナロジーシンキング、などなど。社会人が必要とされる「思考力」には様々あります。経営において、これが一番大事な思考力だ!という意見はなく、状況に応じて使い分けることが大切だとされています。その中でも、代表的な4つについておすすめの書籍を紹介します。

グロービスMBAクリティカル・シンキン

様々な思考力の中でも、一番ベースとなるのがロジカルシンキングです。物事を論理的にとらえ、合理的に判断するために必要なスキルです。毎年1000人のMBAホルダーを輩出しているグロービスでは、本科(2年間の本科生コースで、決められた単位を取得することが求められる)の前に単位取得生(修了という概念がなく、興味のある単位を取得することが可能)という制度を準備しており、クリティカルシンキングが必須受講となっています。

そのエッセンスをまとめたのが、この一冊。豊富な演習と事例を通して身につけることが可能です。ロジカルシンキングは、不確実なビジネスの中で、他者と合意形成しながら物事を進めていく上で、必須のスキルです。説得・交渉・コーチングのベースにもなると言われています。

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

クリティカルシンキングをいえばこの一冊。本質的に解決すべき課題、いまこの局面でケリをつけるべき問題=イシューを見極めるためのトレーニングとして、まず読んでおくべき書籍でしょう。必読すぎて、特に書くことがありません。

ずるい考え方

ラテラルシンキングだったら、まずこれを読んどけ!という一冊。ロジカルシンキングやクリティカルシンキングなどの、深く深く考える思考法とは違う、ラテラル(水平)シンキング。発想に一切の制限を設けずに、あらゆる可能性から問題解決を試みる思考法のことです。

ビジネスは、科学×アート、という言葉にもある通り、合理的な考え方だけでは攻略できないのがビジネスです。状況に応じて、ラテラルシンキングを取り入れることで、発想の幅が広がりビジネスの確度が上がると言われています。

アナロジー思考

すごいアイディアも、たいていは過去事例の組み合わせ。アナロジー(類推)シンキングは、そんな組み合わせを可能にする考え方です。組み合わせるにも一工夫が必要、そのまま組み合わせただけではただのパクリにすぎず、他との差分もない。そこで必要になるのが、アナロジーシンキングです。アナロジーシンキングとは、抽象化思考と組み合わせを掛け合わせた考え方で、物事の抽象度を一つあげながら、共通点を見出し、シナジー効果のある形で組み合わせることができるようになる考え方だと言われています。

具体と抽象の行き来が苦手は人におすすめです。「具体的にはわかったけど、つまりそれってどういうこと?(抽象化・示唆出しがない)」「話が抽象的すぎてわからない(具体例がなく共感を醸成できない)」なんてことを周囲から言われる人は、ぜひ読んでみてください。

経営戦略をもっと詳しく学びたい人はこの2冊

グロービスMBA経営戦略

1999年に出版され、改訂を続けている人気の一冊。そもそも経営戦略とは何か?どう使うのか?ポイントを絞って解説されており、ビジネスケースを読み込むことで、実務との橋渡しもイメージしやすい構成になっています。

世界標準の経営理論

めちゃめちゃ分厚いので、全部読もう!と意気込まない方が良い一冊。前半が経営戦略について書かれており、戦略理論の成り立ちについて理解することができる。経営戦略は山ほどあるが、なぜこんなにたくさんあるのか、どこから派生しているのか、源流を知ることで応用が効くようになる。一家に一冊、お守りとして置いておきたいレベル。

マーケティングの神に学ぶ2冊

コトラーのマーケティング5.0 デジタル・テクノロジー時代の革新戦略

マーケティングの神、コトラーが提唱する最新概念マーケティング5.0。この概念は、従来の製品と販売 (マーケティング 1.0) への焦点から、顧客と社会のための価値の創造 (マーケティング 5.0) への現在の焦点へのマーケティングの進化を表しています。マーケティング 5.0 の背後にある主な考え方は、企業は顧客のニーズを満たすだけではなく、社会と環境にプラスの影響を与えることを目指す必要があるというものです。読んでおいて損はない一冊。

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

ジョブ理論は、ハーバード ビジネス スクールの Clayton Christensen 教授によって開発されたフレームワークで、消費者が購入を決定する方法と、満たされていない消費者のニーズに対処することで企業が新しい市場機会を創出する方法を説明しています。

ジョブ理論の重要な洞察の 1 つは、消費者は製品やサービスを購入するのではなく、仕事(課題を解決する)を成し遂げるためにそれらを雇うということです。また、実行する必要がある仕事は、消費者の状況や状況によって異なります。この理論では、消費者は、従来の製品カテゴリに関係なく、目の前のタスクを完了するのに最適な製品またはサービスを探すと主張しています。

そもそも、人はどうやったらサービスを購入するのか、その考え方の基礎を知る上で必読な一冊です。

会計・ファイナンスの基礎を知る

ビジネススクールで身につける 会計×戦略思考

ビジネス スクールでは、通常、会計経営は別々のクラスで学びます。しかし、これらはビジネスの世界で一緒に適用できる密接に関連した概念です。むしろ、管理会計・財務会計を行う上で、戦略思考は欠かせず、また戦略において会計視点も不可欠です。この一冊では、そんな会計と戦略思考を共に学ぶことができます。

会計と戦略的思考を組み合わせることを学ぶことは、ビジネス スクールの卒業生がより良い意思決定を行い、ビジネスをより包括的に捉え、効果的なマネージャーやリーダーになるのに役立つと言われています。

組織・マネジメントの概要を掴むならこれ!

図解 人材マネジメント 入門 人事の基礎をゼロからおさえておきたい人のための「理論と実践」100のツボ 

この本は、HRM(人的資本マネジメント) の予備知識が全くなくて読める、基礎を学びたい人向けに設計されています。採用、選考、トレーニングと開発、業績管理、報酬など、HRM のさまざまな側面をカバーしています。各トピックの理論的背景と、実際の状況で概念を適用する方法の実践的なヒントと例を提供してくれます。経営において、組織・マネジメントは戦略を実行するために必ず理解しておかなくれはいけない領域です。

MBAの研究計画書・小論文対策におすすめの2冊

最後に、研究計画書と小論対策に効く2冊を紹介します。河合塾KALSのMBA対策コース講師の鄭 龍権さんによる2冊。

新版 国内MBA受験のための研究計画書の書き方

研究テーマの特定、研究目的の設定、研究課題の策定、研究方法の選択、結果の提示など、研究計画を作成する際の重要な側面をカバーしています。また、読者が研究計画を作成するプロセスと、アイデアを効果的に提示する方法を理解するのに役立つ実用的なヒントと例を提供してくれます。実際に合格した人の事例ものっているので、受験期には手元においておくと安心する一冊です。

国内MBA受験のための筆記試験の解き方

STEP1「問いを押さえる」→STEP2「情報を引き出す」→STEP3「答えを論証する」→STEP4「答案を清書する」。実際の入試問題を使用しており、過去問を解きながら4つのステップを使いこなす力の修得を目指した構成になっています。

鄭さんのMBA受験体験記はこちらから↓

MBA受験対策ポイントから当日までの心構え

1. 試験形式を理解する:出題される問題の種類や各セクションの制限時間など、試験の形式をよく理解しましょう。これにより、試験中の時間を効率的に管理できます。

2. 理論や概念をインプットする:この記事で紹介した書籍を参考に、周辺理論をインプットする。

3.過去問題で練習する:過去問を解くことで、問題傾向の理解と、形式を覚える。試験当日と同じシチュエーションで手書きするがおすすめです。漢字が書けない...なんてことがないように!

4. 試験時間の配分を考える:試験中は時間管理が重要です。試験中に時間をどのように割り当て、それを守るかについて計画を立てていることを確認してください。

5. 先日準備:試験前に十分な睡眠を取り、試験センターには早めに到着して、リラックスして試験に集中できるようにします。

6.明確かつ簡潔に回答する:問われている質問に必ず答え、明確かつ簡潔な方法で回答を提示してください。

7.校正:回答提出前には必ず確認を行い、ミスがないかを確認する。

8.前向きな姿勢を保つ: 全問解けるなんて事の方が珍しい。落ち着いて、試験中は前向きな姿勢を保ちましょう。

MBAプログラムは、ビジネス管理の概念をしっかりと理解し、批判的に考え、効果的にコミュニケーションできる候補者を探していることを忘れないでください。よく準備し、前向きな姿勢で筆記試験に臨むことで、合格の可能性を高めていきましょう!

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