はじめに
みなさん、こんにちは。Elephant Career運営者の秋山です。
2022年3月に人と組織のプロフェッショナルを養成する立教大学大学院リーダーシップ開発コースを修了しました。いつもは、スモールビジネスが主役になる世界を目指して、freee株式会社という会社で人事企画をしています。
2年間の大学院生活の中で、働きながら学ぶことの面白さに目覚め、この「Elephant Career」を立ち上げました。「一体どこに行けば、自分が望む学びに手が届くのか」「仕事と両立できるだろうか」「お金は足りるだろうか」 進学当時に自分が感じた不安・課題が解消されるサービスを作っていきます。
今回のインタビューは、運営者である秋山が秋山自身にインタビューする形式でお届けします笑
それではどうぞ!
茨城県つくば市出身、実家は寿司屋。
幼少期から両親が事業で忙しく、バックオフィス業務の煩雑さを恨みながら育つ。頑張る経営者とその家族が幸せな時間を持てる世界をと思い、2017年 freee株式会社に新卒入社。営業、事業企画を経て人事企画にて現職。人事として実務経験だけを積み上げた先に、自信を持って働く自分の姿がイメージできず、2020年立教大学大学院リーダーシップ開発コースに進学し、人と組織について学ぶ。
漠然としたキャリア不安を払拭するためには、学びを起点とした「自律分散型キャリア」が必要と思い立ち、Elephant Careerを立ち上げる。
●毎日が霧の中だった社会人2,3年目
———— 大学院への進学を思い立ったきっかけを教えてください。
社会人2年目あたりから、大学で学び直したいと考えていました。当時は事業企画という部署で事業計画やプライシングを担当しながら「そもそも事業計画ってどうやって作るの?」「プライシングのセオリーって何?」とめちゃめちゃ手探り状態でした。本を読んでも、一般論と実務に乖離がありすぎて、目の前の課題をどう解決すべきか分からず、とにかく辛かった記憶しかないですね。事業計画やプライシングの一般論って、過去の成功体験を元に書かれていることが多く、今まさに動いている事業に応用するのが難しいな〜と永遠ぐるぐるしていました。本を読んでわかった気になって、全然使いこなせてなかったですね...。
その後、人事企画に異動してからは、より理論と実務の乖離を顕著に感じました。採用からはじまり、育成、評価報酬、配置、カルチャー、リーダーシップ。様々な領域が有機的につながる実務とは違い、本の中の世界ではそれぞれが各論的に語られていることが多く「じゃあどうやって実践に活かすのか?」「何から始めたらいいのか?」読めば読むほど沼でした。
———— 理論と実践を丁寧に橋渡してくれる書籍って数少ないですよね。説明してあったとて、現場ごとの事情があるし、ラストワンマイルは実務化自身の力量に委ねられるのが普通です。
そうなんです、毎日霧の中にいる様でした。会社のミッションにはとても共感していて、日々の仕事はやりがいがある。一方で、自分のやり方・考え方が世の中で通用するのか、セオリーなのか、会社組織外での自分の実力ってどうなのか。何もわからない中で働くのはすごく苦しかったです。
特に、人事企画に就いてからは、働く人の人生を左右するといったら大袈裟ですが、従業員の生活、今後の生き方に影響するような施策を実行する機会もあり、中途半端な知識・経験、勘に頼る仕事をしたくないと強く思うようになりました。人事として胸を張って仕事するために、後ろ盾として、アカデミック知見が欲しかったのだと思います。
———— では、秋山さんにとって大学院は行くべくして行く場所だったんですね。
それがそうでもないんですよね〜笑。正直なことを言うと、大学院は学歴ロンダリングしたい人がいく場所だと偏見を持っていました。というのも私、東京理科大出身なのですが、理科大って学部時に国立の第一志望に落ちて、大学院で東工大か東大に行く人が多いんです。働きはじめてからも、当時の印象を引きずっていて、大学院にあまり良い印象はありませんでした。今はもちろんそんな偏見はないですし、仮に学歴ロンダリングだろうと、学んだもん勝ちだろと思っています。
「学ロンと思われるのは癪だな〜でも学ばないとな〜」と思っていた時に、自分が働いているfreeeという会社が、慶応ビジネススクールのケーススタディとして取り上げられていることを見つけ、MBAや大学院って理論や教授の話を聞くだけではなくて、リアルタイムで動いている企業のことを学ぶのかと衝撃を受けました。
当時まだfreeeは全然上場する前で、自分が働く会社がケースになっていること自体すごく嬉しかったし、大学院って意外と意味があるのか... ?と思った瞬間でした。そこからさらに社会人大学院を意識しはじめました。
あとは、学部からそのまま就職した友達が、社会人2,3年目のタイミングでこぞって大学院への進学を考え始めていると聞いて「学び直したいのは私だけじゃないのかも」とも思いました。それ以外にも、職場で働きながら大学院に通っている人が何人かいて、みんなすごく楽しそうで、羨ましいなと思っていました。
●すきやばし次郎 vs かねさか
———— 働きながら学ぶことに、不安はなかったですか?時間とかお金とか。
はじめる前から不安になるタイプではないので、どの大学に行ったら理想の学びが実現するか、しか考えてなかったですね。あと個人的な理由ですが、職人の家系で育っているので、何かを突き詰めている人に魅力を感じる傾向があるみたいです。
寿司職人って、どこで修行したかがすごく重要なんです。すきやばし次郎や、かねさかで修行した職人さんの寿司って食べたくなりませんか?笑。盲目的に「権威」を信じているわけではなくて、長い経験や歴史の中で紆余曲折ありながらも残った物や培われたも物って、それなりの理由があるはずだし、そこから学んだ上で時代や環境に合わせて変化させる方が、確実性や生産性も高いと思うんです。巨人の肩には、積極的に乗っていきたい。
———— 日本でも人事や組織に関する権威はたくさんいますが、なぜ立教大学大学院リーダーシップ開発コースを選ばれたんですか?
人事をやってる方なら、知らない人はいないであろう、中原淳先生が立ち上げるコースだったからです。どの職務領域でも何冊か本読んでると「あーこの先生の本、前にも読んだな」ってデジャブがあると思うんですが、私の場合はそれが中原先生でした。マーケティングだったら楠木先生とか、戦略だったら入山先生とか、みなさん経験あると思うんですが、アレです。
でも、夏の説明会に650名も来ていて、こりゃ無理だなと諦めかけました。ちょうどコースが立ち上がるタイミングで、一期生を募集するということもあり、注目度が高かったようです。友達の結婚式前で、着慣れないドレスで行ったせいもあってか、すごく居心地が悪くて、場違いな場所に来てしまったなとしょんぼりして帰りました。そこで心が折れて、出願する12月まで、準備という準備はせずに過ごしていました。ただ心の隅ではずっと気にしていて、Twitterで立教の先生をフォローしたり、他にどんな人が受験するのかTwitterを徘徊していました。その時間勉強しとけと思いますね。
立教のリーダーシップ開発コース説明会にきた。650名だと... pic.twitter.com/YZfG8ekx0G
— 秋山 詩乃/Elephant Career (@osushino_hrd) July 27, 2019
結局締め切りぎりっぎりに「まあ記念受験に!」くらいの軽い気持ち出願しました。焦って出願したので、書類が足りずに事務局の方にご迷惑をおかけしました。その節はすみませんでした...。受験準備でいえば、実務で必要に迫られて学んでいた領域=受験範囲だったので、筆記試験用の準備は特段せずに済みました。一方研究計画書は学部時代も書いたことがなかったので、まずは体裁だけでも整えようと参考書を読みました。書くべきことの要諦さえ掴めてしまえば、研究したい事柄は実務課題そのものだったので、そんなに難しくはなかったです。もともと読んでいた書籍を援用して、自分の主張を固めていきました。
●勉強のお供はブックスタンド
———— 実務が受験準備に直結しているのは、一石二鳥ですね。専門職大学院の場合は、こういったパターンの方も多そうですね。入学してから、仕事との両立は難しかったですか?
一年生の夏休みまでの3ヶ月間は、生活リズムに慣れないという意味で大変でした。授業は金土だけの社会人向けコースですが、それ以外にグループワークのミーティングがしこたまあって。平日19時に仕事が終わり、その後23時くらいまでぶっ続けで議論する、みたいな毎日でした。仕事もセーブしてたわけではないので、夜中の2,3時までいつも何かに追われている状態でした。
実践の場が近くにあることが社会人大学院の価値の一つだと思うので、時短や休職は考えませんでしたね。コロナの影響で仕事がリモートワークになったし、授業も全てリモートだったので、移動時間が無くて助かりました。授業開始の1秒前まで仕事するとか、時には仕事のミーティングしながら授業を聞くとか、リモートに助けられた2年間でした。
———— やりくりのコツは?
それがまったくないんですよ...。自分では全然やりくりできてなくて、旦那さんに生かしてもらった2年間でした。ご飯買ってきてくれたり、洗濯してくれたり。強いて言うなら、素敵なパートナーを見つけておくこと!親と子供かな?って思うくらいにお世話されていましたね。
そういえば、「主婦が研究するなんて贅沢だ」みたいな論調が少し前にありましたが、誰かの面倒を見ながら大学で研究するって、それだけで本当にすごいことですよ。研究者の多様性がそのまま研究の多様性になるし、年齢や性別なんて関係なく、学びたいと思った人が学ぶべきです。学ぶことに権利なんていらないはず。
私の同期には、在学中に出産してストレートで卒業された方や、病院勤務でコロナ対応が大変な中でも学び続けている方など、色々な事情がある中でもみんな前向きで、刺激をもらっていました。やりくりするコツはありませんが、買ってよかったものは「ブックスタンド」です!書籍や論文を読みながらメモするときに、いい感じに支えておいてくれるので、めっちゃ便利でした。
———— 海外のMBAには育休中の方々も多いと聞きます。自分のキャリアステージに合わせて学ぶ計画を立てておくのは重要かもしれないですね。
●2年間で一番価値のあった一分間
そうそう、支えてくれるといえば、職場の仲間や、大学院の同期にも支えられっぱなしでした。1年目の秋〜冬にかけて、グループワークが3つ重なり、毎日泣きそうでした。実在する企業に組織サーベイを実施し、解析し、フィードバックする授業。リーダーシップ開発研修を自分たちで作る授業。入学当初よりも辛さが複雑化していって、もはやちょっと泣いてましたね。
———— 辛さの複雑化というのは?
精神的な疲れというか、可処分精神が奪われる辛さですね。入学当初はタスクが多くて寝れないシンプルな辛さでしたが、入学から時間が経つに連れ、体も頭も心も疲れるみたいな、どうしたら回復するのか分からない辛さが積み重なっていきました。入学直後のシンプルなグループワークから一変して、踏み込んだ自己開示や言語化を必要とする高度なグループワークが増えていき、HPもMPも0でぶっ倒れるように寝る、みたいな毎日が続いていました。
そんな中で自分の立ち回り方も最悪で。自分が全部できないとダメ、計画通りに行かないとダメ、みたいな白黒はっきりした世界観の中で生きていて、想定外のことが起きたり、自分がイメージしたスピード感で物事が進まないことに常にイライラしていました。自分勝手だったんですよね。人に頼れないし。
———— なにか在学中に変わるきっかけが?
助けを求めたら当たり前に手を差し伸べてくれた人たちの存在と、大学でのとある授業がきっかけになりました。一緒にグループワークしていた同期と、職場で同じプロジェクトを担当していた仲間に、「ちょっともう辛いです、 ごめんなさい。助けて欲しい。」とお願いしました。そしたらみんな、当たり前のように手伝ってくれて。というか私が下手に一人で動き回り過ぎていただけなんですけど。今思うと、なぜこの一言がずっと言えなかったのか不思議でしょうがないです。全部自分でできなきゃいけないルールを勝手に作り、自分で自分を生き辛くしてきたんだなと思います。
空回りというか、みんなの邪魔をしてましたね。最悪ですよ。一緒に働きたくない人ナンバーワンですね、当時の自分が。
———— 変わるきっかけになった授業というのは、どんな授業ですか?
「グループプロセス・コンサルテーション」という授業です。一見ファシリテーションに似ているのですが、コンテント(中身)とプロセス(過程)のどちらに目を向けるかが違います。ファシリテーションは、その場で話されていること=コンテントに目を向けながら、決まったゴールに向かって合意形成を得るための手法。一方のプロセスコンサルテーションは、その場で何が起きているのか、誰が何を感じているのか=プロセスに目を向けながら、場に介入し変化をもたらすための手法です。
———— 話されていることよりも、感情や思考に目を向ける。
まさにそうです。その場で起きていることに対して「ここが問題です、こう解決しましょう」と診断・判断するのではく、その場のプロセスに目を向けて、問いかけたり感想を伝えることで「今、何が起きているんだろう?」とその場にいる人が批判的に内省する機会を一緒に作るのがプロセスコンサルテーションです。
水面に小石を投げて、広がる波紋を見るみたいな感覚です。授業の中でも、まさに小石を投げ込む経験をしました。複数人が話している場に問いを投げかけ、プロセスコンサルテーションを体感するというワークで、私が問いかけたら1分くらいその場が沈黙してしまったんです。どうしようかと思いました。すっごくドキドキして、冷や汗をかいたのを今でも覚えてます。ちょうど実家の畳の上で、あぐらをかいて授業を受けていたんですが、思わず正座しましたね。
———— そのあとは?
みんなぽつりぽつりと話しはじめました。無視していたわけではなくて、思考を巡らせてくれていたみたいです。
その授業の終わりに「問いと答えの間」という考え方を教授が添えてくれました。発問して、それを受け取った側が答える。その問いと答えの間には、必ず「考える」というプロセスがはさまっているはずです。しかし、最近の私たちは、ググればなんでもすぐ回答が返ってくる環境に慣れすぎて、すぐに答えが出ない状況を怖く感じるようになっています。私もその一人です。
「問と答えの間」という考え方は「本当にパワフルな問はすぐに答えがでないものだ」と教えてくれました。これは、対話の中だけではなくて、戦略でもキャリアプランでも同じだと感じます。本当に大事なことは、すぐに答えが出ない。答えが出ないからと言って、考えてないわけじゃない。考えているからこそ、すぐに答えがでない。そんな風に考えることもできるなと。
つまるところ、全部自分でできなくてもいい、共に考える、白黒以外の世界観を自分に取り込むきっかけになりました。一分間の沈黙というセンセーショナルな体験は、大学院の2年間で、一番価値のある時間でした。アカデミックな人事を学ぶつもりでしたが、一番の収穫は、人と向き合い・自分と向き合うことの大事さと辛さでした。
———— 大学院は、アカデミックな学びだけではなく、人としてのあり方を見直すきっかけでもあったんですね。冒頭で言っていた、キャリアの霧は晴れましたか?
色々な理論や歴史的背景を知ったことで、人事領域における地図とコンパスを手に入れた実感があります。相変わらず霧は晴れませんが、その中で迷子にならない武器を手に入れたなと思います。でもまだまだへなちょこな武器なので、実践を通して磨く必要があります。何もしないとサビついちゃうので、学びは止めません。むしろ今からがやっとスタートだなという気がしています。
理論と実践を行ったり来たりする中で、成果が出て自信が持てる領域がいくつかできてきました。オンボーディングや福利厚生、1on1とか。これ以外の領域にも経験を広げて行ければいいなと思っています。
●Elephant Careerで実現したいこと
———— その中で、「Elephant Career」はどんな位置付けなのでしょうか?
学びを起点に自分のキャリアを複数の組織に分散させる生き方=「自律分散型キャリア」を広めるメディアとして、個人的に育てていきたいなと思っています。「自律分散型キャリア」というのは、私の造語です。大学院に進学する前の私は、会社という一つの組織にお金・学び・人との繋がり、を依存していて、健全ではない状態でした。ここで評価されないと終わりだ、と自分で自分の世界を狭めていました。大学院という自分の居場所が増えたことで、変な生き辛さが解消されました。
———— 依存すると、どんどん内向的になっていきますもんね。依存先を増やすという意味では、副業とかパラレルワークなど方法があると思いますが、なぜ学びが起点なのでしょう。
依存先を増やすことは目的ではなくて、あくまで学び・収入・つながりというキャリアの軸を循環させるための土台です。
例えば、異業種交流会やセミナーに行くと、一時的に安心したり気分が落ち着くんだけど、時間が経つとまた焦燥感に襲われるって経験したことないですか?または一つの会社に収入を依存しないぞって躍起になって副業するんだけど、作業ばかりで虚しい気持ちになるとか。誰か物知りな人と繋がって学びたい!とTakerでいるうちは、周りもTakerなことが多いので、循環が起き辛い。副業してお金稼ぐぞ!と思っても、今までの経験から切り崩したものしか生み出せないので、いつか枯渇する。
一方、学びを起点に考えると、「学んだことが仕事に繋がる→仕事で仲間が増える→仲間から学ぶ→学んだことが仕事につながる」という循環・相乗効果が生まれます。これが自律分散型キャリアです。学びや仕事が複数の組織に分散し、それが掛け算となって効力を発揮します。
自律分散型キャリアを歩む人は、必要以上に他者からの評価を気にせず、自分に従って生きることができます。つまり、あたらしいチャレンジやイノベーションを起こすことができる。働きながら学ぶことは、その人のキャリアが豊かになるだけではなく、世の中全体を前に推し進めることに繋がると信じています。私は、大学院至上主義ではないし、アカデミックこそが素晴らしい、とは全く思ってないけど、社会人が必要だと思ったタイミングで学べる環境づくりに貢献できたらいいな、と思っています。それがElephant Careerのミッションです。
———— 学ぶことに興味はあるけど、どこから手をつけたらいいのか分からないって人は多そうですもんね。Elephant Careerでは、具体的にどんなことをする予定ですか?
今のところ軸は3つです。
・先輩インタビュー
・実務課題と理論の橋渡し
・働きながら学ぶ人のプラットフォーム
先輩インタビューは「働きながら学びたいが、うまく踏み出せない」という人に向け、代理体験をお届けすることが目的です。社会人が学ぶときのハードルのトップ2に「仕事の両立」と「お金」があります。どちらも、経験したことのある人にとってはなんてことない問題だったり、解決策を知っています。先輩から聞くことで、自分なりの解決方法をみつけたり、漠然とした不安を払拭してもらうことがゴールです。Elephant Careerでは、最初は社会人大学院をメインターゲットにインタビューしていく予定です。
次に、実務課題と理論の橋渡しです。これは、社会人が実務の課題を解決するための手法を学ぼうとしたときに、世の中に溢れる情報が玉石金剛すぎて分かり辛く、当たりがつかないという状況を解決する目的があります。
たとえば私のような人事であれば、「せっかく採用した人がすぐに辞めてしまう」という課題があったときに、定着化に関する理論である「社会組織化」が見つかる、といった具合です。ただし、実務は複雑です。全ての課題が理論と一対一になる訳はなく、Elephant Careerができるのは最初の橋渡しだけです。その先をもっと研究したいと感じた人が、研究の門を叩けるような実務と研究の繋がりを生み出す仕組みを作りたいと考えています。
最後が、働きながら学ぶ人のプラットフォームです。読書会に誘う、起業に誘う、仕事を発注するなど。働きながら学ぶ人たち同士だからこその共通言語や分かり合えることが多くあるはずで、その中でのエコシステムが作れると良いなと考えています。
————やりたいことがいっぱいですね。だいぶ文字数がきてますが、最後に「Elephant Career」の由来だけ教えてください、手短に!
名前の通り「象」がモチーフで、インドの寓話「群盲象を評す」からとっています。象のように大きな物事を前にしたときに、見る視点や見る人によってその捉え方は違う、というのがこの諺の言わんとするところです。これを知ったときに、キャリアも全く同じだと思いました。
キャリアという答えのないものを前にしたとき、自分が正しいと思った選択を積み上げていくしか、自分らしい自由なキャリアを歩む方法はないと思います。まだ私も働いて5年が経ったところですし、数年後言ってることが変わるかもしれませんが、今自分が正しいと思ったことをやってみようと思っています。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
Elephant Careerをよろしくお願いします!
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