社会人学生とは?実際きつい?メリット・デメリットや体験談を紹介!

こんにちは、Elephant Career代表の秋山です。

私は、都内の理系大学を卒業したのち、 ITベンチャー企業に就職し、3年目から人事として評価報酬制度やキャリア開発などを担当してきました。在職中には大学院に進学しました。

この記事を読んでいる方の中には「社会人学生ってきついのかな?」と疑問に思っている方もいると思います。実際に体験した人の話を聞くのも難しいですよね。そこでこの記事では社会人学生は実際にきついのか、メリット・デメリットについて紹介します。

社会人学生を実際に体験した人のインタビューなども紹介するので、参考にしてみてください。



社会人学生とは?



社会人学生とは、社会人を経験して大学や大学院、短大、専門学校などに進学する人のことです。実際に文部科学省の調査では、学部の進学者数が平成20年度から増加しており、令和3年には1万9,000人になっています

この理由の背景には、国が進めているリカレント教育にあります。国は労働者一人ひとりが、自分の能力を高めることを理由に大学などに入って学び直しをする人を支援するため、キャリア相談や給付金などの機会を提供しているのです。こうした取り組みが進むことで、世の中の動きも変化し、社会人学生が注目されてきています。

参考:文部科学省「参考資料集



社会人学生は実際きつい?

社会人学生は、簡単なものではありません。人によってはきついと感じることも多いでしょう。なぜなら時間が明らかに足りなくなってしまうためです。

働きながら進学をした場合、退勤したあとに勉強をしなければいけません。日中学んでいる学生よりも勉強にさける時間は短くなってしまいます。ときには睡眠時間を削って勉強をしなければいけないこともあるでしょう。

ハードスケジュールの中で、卒業を目指さなければいけないため、人によってはきついと思う人もいます。



社会人学生のメリット



社会人から学生に戻るメリットはあります。ここでは、5つのメリットを紹介します。

  • キャリアの選択肢が広がる
  • 学びへのモチベーションが高い
  • 仕事の経験を活かせる
  • 卒業後の進路に悩むことがない
  • 社会人入試が利用できる

社会人学生になることに迷いを感じている場合は、参考にしてみてください。



キャリアの選択肢が広がる

社会人から大学や大学院などに進学することで、さらに深い知識・スキルを得られます。得られた知識を使って会社に貢献できれば、ステップアップもできるでしょう。

また卒業したことで専門知識があると認められるため、転職をする際にも有利に働きます。中には、就職をサポートしてくれる施設を持っている大学もあるため、転職を狙っている場合は、制度が充実しているところを選ぶのがおすすめです。



学びへのモチベーションが高い

社会人学生の場合、学びへのモチベーションを比較的高く保てます。なぜなら目的がはっきりしているためです。普通の学生の場合は、目的を明確に持っている人は比較的多くないでしょう。なんとなくで学んでしまっている人も中にはいます。

しかし社会人から学生になる場合、仕事や人生で何らかの課題を抱えていることが多いです。課題解決が目的になっているため、社会人学生は心が折れそうになっても頑張れる理由があります。そのため、挫折もしにくくなるのです。



仕事の経験を活かせる

社会人学生は仕事の経験を活かして学びを深められます。たとえば大学院に進学する場合、仕事に関連した研究テーマにすることで、経験を活かしながら知識を深められます。リアルタイムで仕事の課題を解決できることもあるでしょう。

ただし、中には社外秘の情報などもあるため、どのような仕事でも研究テーマにできるわけではありません。業務に関連する新たな知識を得たい人以外にも、今の仕事で利用できるスキルをより深めて課題を解決したいと考えている人にも進学は向いています。



卒業後の進路に悩むことがない

働きながら進学した場合は、卒業後の進路に悩まずに済む点もメリットです。働いていない学生は、就活も同時並行で進める必要があるため、修論にさける時間も短くなってしまうでしょう。

対して社会人学生は修了したあと、今まで働いていたところで引き続き仕事をしていきます。修論で忙しい中、就職活動をしなくて済むため、時間を有効に活用できるでしょう。

卒業後の進路に悩まなくていいのは、働きながら学んでいるからこそのメリットです。



社会人入試が利用できる

社会人学生は社会人入試が利用できるメリットがあります。一般入試の場合、学力で評価されてしまうため、働きながら受験をする社会人はチャレンジしにくいでしょう。対して社会人入試の場合、学力ではなく書類や小論文、面接などで評価してもらえます

勉強の負担も減るため、社会人でも受験しやすいです。ただし社会人入試を利用するには、条件があります。また学力は問われない試験ですが、小論文や面接対策をしておかないと、当日うまく対処できません。

社会人入試を利用する場合でも、きちんと準備することが大切です。



社会人学生のデメリット



社会人学生のデメリットは、以下の3つです。

  • 忙しくなってしまう
  • 休学・退学のリスクがある
  • 進学費用を用意する必要がある

メリット・デメリット両方知ったうえで、社会人学生になるかどうか検討しましょう。



忙しくなってしまう

前述していますが、忙しくなってしまう点には注意が必要です。働いたあとに、勉強をしなければいけないため、家族など大切な人との時間も短くなってしまうでしょう。忙しいまま過ごしていると、トラブルになる可能性があります。

そのため、スケジュールを立てるときにはあらかじめプライベートの時間はおさえておくことがおすすめです。また進学を一人で決めるのではなく、周りにきちんと相談しておきましょう。相談しておくことでいざというとき協力してもらえたり、一緒に過ごす時間が短くなっても理解してもらえたりしやすいです。



休学・退学のリスクがある

転勤がある仕事をしている場合、休学・退学のリスクがある点には注意しましょう。もしも通学制の学校に通っている場合、転勤の影響で通えなくなってしまう可能性があります。フルタイムで働きながら、遠くの学校に通うことは難しいでしょう。

転勤がある仕事をしている場合は、通信制の学校を選ぶようにしましょう。通信制であれば、自分のペースでどこでも学べます。急な転勤でも問題なく学び続けられますよ。

休学・退学のリスクとライフスタイルを考えたうえで、学校選びをしましょう。



進学費用を用意する必要がある

進学費用を用意する必要があります。例えば大学に進学した場合、80〜200万円くらいが初年度に必要になります。大きなお金が必要になるため、どこから用意するか考えておきましょう。ただし、すべて自分で用意しなければいけないわけではありません。

奨学金や給付金などを利用すれば、費用の負担を減らして進学ができます。どのような制度が利用できるかは、次の見出しで紹介します。



社会人学生は奨学金・給付金を利用できる


前述しましたが、社会人学生は奨学金・給付金を利用できます。奨学金は学生だけが使えるものだと思われますが、きちんと申し込みをして条件をクリアできれば社会人でも給付対象になります。他にも大学・大学院や自治体などで奨学金制度を提供しているところもあるので、一度チェックしてみるのがおすすめです。

また、教育訓練給付制度も利用を検討してみましょう。教育訓練給付制度は、決められた講座を修了すれば費用の一部が戻ってきます。3つの種類があり、それぞれ戻って来る金額や対象の講座が異なるため、事前に調べておきましょう。

参考:厚生労働省「教育訓練給付制度

奨学金や給付金については以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。




社会人がチャレンジしやすい大学院5選



社会人がチャレンジしやすい大学院を5つ紹介します。

  1. 筑波大学大学院
  2. 早稲田大学大学院
  3. 立命館大学大学院
  4. 京都芸術大学通信制大学院
  5. 日本大学大学院通信教育大学院

それぞれ特徴など紹介します。大学院進学を検討し始めた方は、以下も参考にしてみてください。



1.筑波大学大学院

引用:筑波大学 東京キャンパス社会人大学院

筑波大学大学院では、働いている人でも学びやすいように夜間開講の大学院コースを提供しています。駅から近く比較的アクセスしやすい場所にあるため、仕事終わりや休日でも通いやすいでしょう。

プログラムは7つ提供しており、経営学・法学を学べます。興味がある場合は、筑波大学 東京キャンパス社会人大学院の公式サイトをチェックしてみてください。



2.早稲田大学大学院

引用:早稲田大学

早稲田大学大学院では、仕事を続けながら大学院で学べる環境を提供しています。夜間開講を提供している学科は、以下の4つです。

  • 法学研究科
  • 創造理工学研究科 経営デザイン専攻
  • 社会科学研究科
  • 経営管理研究科

さらに、1年〜1年6ヶ月で履修できるコースを用意している学科もあります。それぞれのライフスタイルに合わせて学べる魅力があります。さらに詳しく知りたい場合は、早稲田大学 入学センターの公式サイトをチェックしてみてください。



3.立命館大学大学院

引用:立命館大阪梅田キャンパス

立命館大学大学院では、平日の夜間と土曜・日曜日を中心に開講しています。対象になっている学科は、以下の3つです。

  • 経営管理研究科(MBA)
  • テクノロジー・マネジメント研究科(MOT)
  • 言語教育情報研究科

専門性を身につけられる講義だけではなく、図書室や自主室なども利用可能です。そのため、働きながら学業に集中できる環境も得られます。詳しく知りたい場合は、立命館大学梅田キャンパスの社会人向け大学院の公式サイトをチェックしてみてください。



4.京都芸術大学通信制大学院

引用:京都芸術大学 大学院(通信教育)

京都芸術大学通信制大学院は、国内で唯一芸術修士を取得できる通信制大学院です。通学をせずに完全オンラインで受講できるため、働きながらでも問題なく学び続けられます。幅広い年齢の人が全国各地から集まってくるので、新たな出会いもありますよ。

詳しい内容を知りたい場合は京都芸術大学 大学院(通信教育)の公式サイトをチェックしてみてください。



5.日本大学大学院(通信教育)

引用:日本大学通信教育部

日本大学大学院では、総合社会情報研究科で通信制を採用しています。働きながら学べるように在宅履修をベースにしています。合いた時間で自分のペースで学習できる環境が整っていますよ。

さらに、わからないところはオンラインでも対面でも対応してもらえます。時と場合に合わせて個別に対応してもらえるのは嬉しいポイントですね。スクーリングも3日間なので、負担が少ないでしょう。

詳しい内容は、日本大学大学院 総合社会情報研究科の公式サイトをチェックしてみてください。



働きながら大学院に行った人の体験談



働きながら大学院に行った人の体験談を3つ紹介します。

  • 今西由加さん
  • 奥田麻依子さん
  • 坂本めぐみさん

社会人学生が大変かどうかリアルな声を知りたい場合は、以下を参考にしてみてください。



今西由加さん

今西由加さんは、筑波大学院国際経営修士課程を修了しました。今西さんが進学を意識したきっかけは起業でした。

起業をすれば判断はすべて自分ひとりでしなければいけなくなります。正しい意思決定をするうえで、ビジネスを体系的に学びたいと考え進学したそうです。課題と仕事の両立で苦しいこともあったといいますが、なんとか工夫して修了しています。

今西由加さんのインタビューを詳しく読みたい場合は、以下をチェックしてみてください。




奥田麻依子さん

奥田麻衣子さんは地域・教育魅力化プラットフォームなどで働きながら、京都大学大学院に通いました。大学院は週に4日対面での授業があるため、仕事を減らして日中に通えるように工夫していたそうです。

大学院生活では、わからないを味わえる楽しさを噛み締めていると語ってくれました。もしも日中にも開講している大学院を目指す場合は、仕事量の調整が必要です。

奥田麻依子さんのインタビューを詳しく読みたい場合は、以下をチェックしてみてください。




坂本めぐみさん

坂本めぐみさんは子育て・仕事をしながら、早稲田大学大学院経営管理研究科に通っていました。現職でのポジションを任せてもらう中で、大きな壁にぶつかり社会人大学院進学を意識したといいます。

子育てしながら学ぶうえで、大切にしたのは娘さんとの時間だそうです。大学院に進学しても、変わらない環境を作るために日曜日は家族デーにして勉強をせずに過ごしていました。

社会人大学院は自分だけではなく、家族との時間などに影響を与えるできごとです。よく話し合って、時間をどのように使うか事前に考えておきましょう。坂本めぐみさんのインタビューを詳しく読みたい場合は、以下をチェックしてみてください。




社会人学生は工夫次第でできる!



社会人学生とは、社会人を経験して大学や大学院、短大、専門学校などに進学する人のことです。社会人学生のメリットはキャリアの可能性が広がったり、学んだことを仕事に活かせたりするなどがあります。対して、休学や費用の面でデメリットがあるため注意しましょう。

もしも社会人学生が気になった場合は、チャレンジしやすい大学院を参考にしてみてください。実体験を聞きたい場合は、インタビューした方の記事もチェックしましょう。気になっている場合は、社会人学生にチャレンジしてみてください。

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コメント一覧
  1. 代田雅揮 より:

    記事を楽しく読ませていただいてます。
    現在通信制の大学院に在籍していますが、仕事と家庭、そして休日のボランティアなど趣味の活動の両立はとても大変です。
    でもその分充実しています。

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