社会人大学院の選び方!メリット・デメリット比較


働きながら、仕事を辞めて、2年間を投資する社会人大学院。
社会人が大学院進学を検討する際、なによりも大事なのが、自分に合う大学院を選択するための情報収集です。Elephant Careerでは、Must条件で選択肢を4つに絞り込み、さらにWant条件で適切な大学院を選択することをオススメしています。

社会人大学院への入学準備7ステップはこちら

制約条件、Mustを整理する

日本国内だけでも、社会人が通いやすく整備された大学院は79専攻あります。ここに海外も加えれば、ほぼ無限の選択肢。そんな中、自分が研究・学ぶ機関を適切に選択するためには、まず制約条件・Must条件を抑えることが重要です。ここでは「国内で学ぶ」< >「海外で学ぶ」、「休職・退職して学ぶ」< >「仕事を続けながら学ぶ」という二つの軸で整理します。


国内フルタイム大学院

講義やゼミが平日の昼間にも開講される大学院、通称フルタイム。仕事を2年または1年の間、休職・退職し、国内で研究・学びに専念する人向けの大学院です。通常修士(博士課程前期)は、2年間が原則ですが、一部の大学院では社会人向けに1年〜1.5年で修了できるように考慮されたプログラムもあります。

講義は、平日の昼間と土曜に開講されることが多く、働きながら学ぶことは相当フレキシブルな勤務体系でないと難しい。その代わり、さまざまな講義を選択できることが多く、学びの選択肢が増えるのがメリットです。

✔️ メリット:講義の選択肢が多く、他学科や学部の講義がとれる、日本語で学べるので、英語のハンデがない
✔️ デメリット:退職や休職の必要がある



海外フルタイム大学院

国内フルタイムと同様に平日昼間に開講がある大学院で、その修了年数は大学院によってさまざま。例えば、コロンビア教育大学院のスクールリーダーシッププログラムは、一年で修了が可能です。例:公教育に最大限に関わるキャリア探求。30歳・高校教師のコロンビア教育大学院留学

ディスカッションできるレベルの英語力が必要ですが、それさえ乗り越えることができれば、世界から集まる多様な人とともに学べるのがなんといっても魅力です。企業のエグゼクティブを期待される人が、社費で派遣されるケースも多くあります。

✔️ メリット:多様な価値観と持った人と学ぶことができる
✔️ デメリット:(私費の場合)退職や休職の必要がある、高い英語スキルが必要、学費が高い


オンライン海外大学院

なんといっても日本にいながら海外大学院の学位がとれるのが魅力。オンラインで海外大学院学位を取得するには、選択肢は2つあります。1つは、MOOCs(Massive open online course)というインターネットを利用した大規模オンライン講座の仕組みを利用するパターンです。代表的なものに、Udacity(ユダシティ)edX(エデックス)Coursera(コーセラ)などがあります。日本で仕事をしながらも、自分のペースで基本的に無料で海外の難関プログラムを修了でき、地域差と学費の問題を一挙に解決できる選択肢です。

✔️ メリット:場所や時間に縛られずフレキシブルに学べる、学費が安い(無料なことも)
✔️ デメリット:通信講義のため、モチベーションが維持しにくい。学位に当たらない(修了証になる)



オンラインで海外大学院で学ぶ選択肢の2つ目は、オンライン留学です。これは大学院が個別に設計しているプログラムで、海外フルタイム大学院を全てオンラインで受講できる、と考えると簡単です。マサチューセッツ州立大学MBAを修了できるAbitusや、英国の教育社会学部を終了できるUCL Institute of Educatioなどがあります。

✔️ メリット:場所や時間に縛られずフレキシブルに学べる、海外フルタイムに比べ学費を抑えることができる
✔️ デメリット:時差を考慮したスケジューリングが必要



国内パートタイム大学院

講義やゼミが平日の夜と土日に開講される大学院、通称パートタイム。平日は仕事がある社会人に 向けて開かれた大学院で、研究よりも実務に寄った高度専門人材の輩出を目的としたプログラム構成であることが多いです。中には、職場から通いやすいようにメインのキャンパスとは別に都心にサテライトキャンパスを設置する大学もあります。

✔️ メリット:働きながら研究・学ぶことができる、学びを即実践できる
✔️ デメリット:仕事との両立・やりくりが必要



メリット・デメリット比較




自分の学びたいスタイルを選択する、Wantを整理する

Must条件で大きな方向性がつかめたら、そこに自分のWantを付加していきましょう。
ここからは、国内フルタイム・国内パートタイムに絞って整理します。


近い方がいい or 全国どこでも

全国に社会人が通いやすく整備された大学院は、79専攻あります。生活や仕事の拠点となる場所から通える範囲の大学院にするか、もしくは学びたいプログラムに拘って新幹線や飛行機での移動も厭わないのか。2年間は短いようで長い。自分のモチベーションが続く、かつ現実的な選択をしたいところです。

また、2020年からは、COVID‑19の影響を受けて、国内大学院にもオンライン化の流れがきています。一時的な対応としてオンラインを取り入れた大学院もあれば、メイン講義形態をオンラインにシフトした大学院も少なくありません。例えば、人と組織の高度専門人材を育成することを目的とした、立教大学大学院 経営学研究科 リーダーシップ開発コースや、国内で唯一完全オンラインで芸術学士(MFA)を取得できる京都芸術大学 芸術研究科(通信教育)芸術専攻 修士課程などがあります。


参考:資料 2中央教育審議会大学分科会大学院部会
専門職大学院ワーキンググループ(第10回)H28.8.10
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学費はなるべく抑えたい or 厭わない

社会人が学ぶ際のハードルは、「何を学べばいいのかわからない」「仕事との両立ができるかわからない」「学費がはらえるかわからない」この3つに集約される。学費は、国立・私立で大きく異なります。

国立は、入学金が28万円・年間の学費が53万円。2年間で約140万円前後。一方で私立は、入学金が30万円前後・念願の学費が100-200万円。2年間で約230-430万円は見積もっておきたい。一瞬「うっ」となる数字だが、教育訓練給付金や奨学金、教育ローンをうまく組み合わせれば実費を抑えることはできる。詳しくは「学費と奨学金」を参考にしてください。

また、一部の大学では企業推薦を受け付けていて、社費として企業が一部学費の負担をしてくれる場合もある。これは近日公開予定の「大学院データベース」を参考にしてください。


2年間でやりきる or 長期履修も視野に

社会人が学ぶ際のハードルに「仕事との両立ができるかわからない」があります。修士(博士前期過程)の多くは、標準修了年限が2年だが、3年に伸ばせるプログラムもある。留年と違って一年分の学費を多く納めるわけではないので、学費を安く抑えられる点がメリットです。ただし、事前申請が必要なことと、長期履修制度を設置していないプログラムもあるので注意が必要です。

長期履修制度を設置しているプログラムの一覧は、近日公開予定の「大学院データベース」を参考にしてください。



研究したい or 実践に活かしたい

以上が自分にあった社会人大学院選択のポイントでした。
次の入学準備7ステップでは「そもそも社会人大学院ってなんだ?」という疑問に迫ります。



まとめ

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