エンジニアから事業開発へ。都立大MBA進学のすすめ。


働きながら学ぶ人を紹介する「先輩インタビュー」

今回は、キャリアチェンジを見据えてMBAに進学された"さかたく" さんに話を伺いました。

過去の実績や経験を活かし、会社を変え、年収や役職を上げる。そんな一般的な「キャリアアップ」の道を選ばず、過去の成功体験を捨てアンラーニングし、チャレンジに踏み出した"さかたく"さん。システムエンジニアから事業開発への戦略的キャリアチェンジのコツについて聞きました。

さかたくさんプロフィール

東京都立大MBA 修士2年(2022/04/01時点)

大手IT企業に勤務。入社7年目。入社から6年ほどシステムエンジニアとして、様々な案件に携わる。7年目で事業開発へのキャリアチェンジをするとともにMBAに入学。仕事も勉強も刺激的な毎日を送っている。


キャリアチェンジのためのMBA


————どのようにシステムエンジニアから事業開発にキャリアチェンジされたのでしょうか?

新卒で入社した大手IT企業で、社内公募制度を利用してキャリアチェンジしました。MBAへの進学も、事業開発への異動を見込んでのことです。社会人6年目のタイミングでキャリアの棚卸しをした時に、事業開発に興味をもったのがきっかけで、今の会社に今後も可能性を感じていますが、より企業・個人が主体的にビジネスを考えていかなければ、どちらも生き残れないと感じ、事業開発を担える人になりたいと思うようになりました。





————世の中のスピード感がどんどん早くなっていく中で、仕掛ける側に回らないと取り残されそうっていう危機感があります。キャリアチェンジには転職して職種を変えるという手もあったと思うのですが、なぜMBAを選ばれたのでしょうか?


1つは、今の会社に可能性も感じているからです。会社自体に様々なリソースがあり、経営上も新たな事業創出に力を入れているので、この会社で自分がやりたいことができるチャンスがあると考えてます。2つめの理由は、今の延長にある実務経験から事業開発のスキルや知識を得られるかと考えたら、そうじゃないなって。保険をかけておきたいと思ったからです。あと、30代に入ると家族ができたりして、フットワーク軽く動けなくなる可能性もあるなと思って、20代最後のチャレンジとして飛び込みましたね。


————わかります。私も、会社のスピード感や責任に追いつくためには、実務経験から得られる経験スキルでは足りないなと思って大学院に進学しました。





大学院検討の軸


————大学院選びは、結構迷いましたか?

大学院選びの軸は明確でした。

  1. 国公立であること
  2. 修士論文が必須であること
  3. 東京から通えること

私立と国公立でかなり額が変わるので、国立志望でした。修士論文については、せっかくアカデミック機関で学ぶのであれば、書きたいと思いました。書くことによって得られる知識量や、考え抜く力が大きく変わるだろうという仮説がありました。筑波大も検討しましたが、筑波はよりアカデミック寄りな研究機関としての印象が強く、実務に生かしたい私にとっては、都立大が適切かなと考えました。

一口に大学院といっても「知識系」と「探求系」があるっていいますよね。「知識系」はその分野に関する知識を体系的に教授が教えてくれるところ、「探求系」は院生が自ら探求したいテーマを持って研究を行うところ。どっちが良い悪いではなくて、自分がどっちをしたいのかが見極めることが重要だと思いますが、私の場合は「知識系」の学びから実践に活かすことが目的でした。



大学での最大の学び

————都立大の学びの中で、一番印象に残っていることってどんなことでしょうか?

うーん...一つは「教科書を読んで知識を得るだけだと価値が乏しい」ってことでしょうか。学びを実践で使えるようになってはじめて、価値があるなって思います。

仕事と大学院の往復をする中で、教科書の中身をそのまま現場に落とし込んでも、ハレーションが起きるだけだなと思う経験がありました。学んだことを、その組織やケースに当てはめて、活かせる形にカスタマイズして応用する。その結果得られた学びをさらに抽象化して、別の機会に活かす。この理論と実践の繰り返しが重要だなと考えるようになりました。





————すごく共感します。私は、理論と実践を行き来しながら、自分の中に地図を広げていく感覚でした。このスキルの伸ばし方って、他の分野を学びたいなと思った時にも応用可能ですよね。まずは自組織や対象サービスの特徴や環境を把握し、論文や書籍から参考になる考え方を引用しながら、そのまま使える部分とカスタマイズすべき部分を判断するプロセス、といいますか。

あとは、所属企業以外の人たちのカルチャーや考え方に触れることができるのは、とても刺激になりますね。良い意味で自組織を疑うきっかけになるというか。相対的に、俯瞰的に見れるようになりましたね。毎日がカルチャーショックの連続ですね。



進学前後のギャップ


————入学後の想定とのギャップはありましたか?良い意味でも、悪い意味でも

大変なイメージでしたが「意外といけるぞ!!!」ってギャップはありました笑。入学前は戦々恐々としていたのですが、入学して半年くらい過ごしてみると、大学院と仕事の両立という生活リズムも慣れてくるし、経営学というもの自体にも慣れてきました。緩急つけられるようになったというか、意外といけました。

ネガティブではないですが、びっくりしたことで言えば、修論を書くときのサポートは少なめだなと思いました。やっぱり院生ということもあるので、自律的に学ぶ・研究することが期待されているなと思います。

よく言えば自律性、悪く言えば放任。その中でいかに教授のコミットを引き出すのか、学生側の腕が問われますね。



大学院生活


————さかたくさんは、働きながら学ばれていますよね?平日夜は毎日授業ですか?金曜だけとか?

授業は平日の夜と土曜だけなので、休職などはせずに通っています。授業のコマ数は、人によりますね、卒業までの必修単位は修士論文を書く場合30単位なので、土曜日に授業を固めて、平日夜の授業は週1,2コマ程度で卒業は可能です。1コマ90分です。これなら大体の人がクリアできると思います。ただ、授業がかなり多く開講されているので、興味範囲の広い人はフルコマでとっていたりしますね。





————パートナーを説得したり会社に共有するなど、進学のハードルはお金や時間以外にもありますが、そのあたりはどうでしたか?

パートナーにはしっかり伝えて説得しました。これくらい一緒にいられる時間が減って、日曜は時間があるよなど。理解してくれて、今はとても応援してくれています。特にお子さんのいる方などは、家族の説得は重要になってきますよね。会社には「大学院いくんで!」って入試の半年前に宣言しました。もともとチャレンジを応援する文化があるので、上司に伝えにくいということはありませんでした。




————え、合格する前に宣言?

はい。もともとチャレンジを応援する文化があるので、上司に伝えにくいということはありませんでした。




————素敵な会社ですね。事業開発へのキャリアチェンジのタイミングは、大学院在学中ってことでしょうか?

合格は決まっていて入学を待っているタイミングで、異動の面談がありました。大学院が異動にどう作用したかはわかりませんが、面談で進学する予定であることは伝えていました。




————受験準備はどのように進められましたか?

筆記試験に関しては、河合塾のMBAオンデマンドコースを取りました。いつでも受けられるので、仕事の合間に観ることができて、便利でした。筆記試験の添削もあって、助かりましたね。



卒業後のキャリア


————まだ卒業まで一年あると思いますが、ご自身が想像していた大学院卒業後の姿には近づけそうですか?

そうですね、少しづつですが、実現できそうだなと感じています。もともと、必要な知識や経験が多岐にわたる事業開発という領域で活躍したいと考えていたので、関連する領域を体系的に学び、その中で自分のスペシャリティを見つけていければいいなと思っています。もともとマーケ専攻だったのですが、戦略に興味を持つようになり、最終的に今は組織論が面白いなと感じるようになってきました。





————その変遷の裏には何があったんですか?

色々な授業を受けていく中で、経営学の歴史を紐解くと、組織論がベースになっていることに気付きました。マクロ組織を理解することで、結果として事業開発に必要な戦略やマーケに関する知識も増えていくのではと思っています。今いる事業開発のチームができたばかりで、会社もどんどん投資していこうというフェーズなので、卒業後も事業開発として大学院で学んだことを活かしていきたいです。



早すぎることはない、今だと思ったら飛び込んで欲しい


————最後に、大学院進学を検討している人に向けて、一言お願いします!

僕と同じ年代の人に向けてですが「キャリアが浅いので大学院は早いかな...などと躊躇しないでほしい」です。20代後半は、人生にとって結構大事なフェーズですよね。できることが増えて、重要な仕事を任され、忙しくなってくる頃です。
この時期にあえて、会社外に時間を割くというのは決心がいりますが、逆にここを逃すとライフイベントと重なったりして、より身動きが取りづらくなります。思い立った時が、チャンスです。

やらずに後悔するのではなく、やってみて後悔する方をポジティブに検討して欲しいと思います。ただし、大学院に行ったからといって何者かになれるわけではありません。入学や卒業がゴールではない。自分の目指すキャリアを実現する手段であるくらいに捉えないと、期待値と現実のギャップに苦しむかなと思います。

すごく具体的じゃなくても良いと思います、こんな方向にいきたいなー程度で。ただ、大学院にいったからといって、何もないところからキャリアが生まれるとは思わない方が良いかなと個人的に思います。




————ありがとうございます、大学院はキャリアの万能薬ではない、ですね。

インタビューあとがき

今回は、MBA進学を機に「事業開発にキャリアチェンジしたい」という思いを叶えた、さかたくさんのお話を伺いました。今の会社に可能性を感じているからこそ、転職ではなく異動したかったと語る姿に、自分のキャリアも会社への貢献も諦めない強い意思を感じました。

キャリアを自ら切り開く人のロールモデルになるお話でした。
ありがとうございました!

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