中高年のワクワクをエンカレッジする! 慶応大学メディアデザイン研究科

働きながら学ぶ人を紹介する「先輩インタビュー」
今回は慶応大学メディアデザイン研究科で学ばれた木下紫乃さんです。

昼スナックのママとして、幅広い世代に親しまれ慕われる木下さん(以下紫乃ママ)。人材育成のキャリアを積み重ねながら、興味関心の赴くまま縦横無尽に繰り広げられる学びの人生劇場は、紫乃ママの周囲に集まる様々なバックグラウンドを持つ人々に生きる元気を与えてくれます。生きていれば必ず学んでいるものだから、と語る紫乃ママの自由すぎる面白トーク、お楽しみください。

木下 紫乃さん

慶應義塾大学卒業後、㈱リクルート入社。システムエンジニア、広報を経て転職。
2006年よりベンチャー系人材開発企業にて次世代経営者リーダー育成研修や、ダイバーシティ推進研修、管理職研修の設計など、大手企業中心に数百の企業研修の設計、運営に携わる。
2013年 、45歳で慶應メディアデザイン研究科(大学院)へ入学。女性活躍、新しい働き方、テクノロジーと新しい教育について等を研究
2016年、中高年のキャリアデザイン支援を目的として人材育成会社、株式会社ヒキダシを起業。活動の一環として、コミュニティづくりのための「スナックひきだし」を2017年より開店。週1日、昼間の開店で延べ1000人以上の来店を迎える。

昭和女子大学「ダイバーシティ推進機構」企画運営アドバイザー

卒業・修了した大学・大学院慶應メディアデザイン研究科
入学年月(年齢):2013年(45歳)
修了年月(年齢):2015年3月(47歳)

「あなたは何をする人?」とキャリアの軸を問われた駐妻時代

和歌山の高校を卒業後、慶応の文学部を出まして、バブルの終わりごろで就職もそれほど苦労せずリクルートに入社して、その後5社ぐらい転職をしています。仕事をしていない時期もありました。私は結婚を何回かしているのですが、2番目の旦那がドイツ駐在になったときは帯同で3年ほど駐妻をやっていたので、当時は何の仕事もしていなかったんです。いわゆる駐妻さん同士のお付き合いが性に合わず、ドイツ語学校で知り合ったヨーロッパ各地から来ている人たちとつるんでワイワイ過ごしていました。

そこは誰もが学び直すことが普通の社会で、30代40代でも大学院に行ってる人が結構いました。当時の私は「なんで勉強してんの?」って聞いてしまうぐらい、その現象の意味がわからなかったんですね。その一方で彼らから「紫乃は何をする人なの?」と聞かれました。なんちゃって駐妻ですから「何もしてないよ?」と答えると「今は何もしていないかもしれないけど、あなたは何をする人なの?」と聞かれたんです。

今現在の姿は関係なく、キャリアの軸のような存在があり、その軸を変えるために大学・大学院へ行き直すのは普通なのだと初めて知る衝撃的な経験でした。このドイツでの3年間でインプットされた何かがあったのだと思います。



キャリアの軸を変える「進学」という選択肢

帰国後は離婚したこともあり、しばらくそういったことは忘れて色々と忙しくしていました。戻ってすぐ1年ほど働いた会社が期限付きだったため、転職活動をして人材教育系の会社に営業職として入り、10年勤めました。その会社では大企業に研修を売る仕事をしていました。決まったものを売るのではなく自分で研修をプロデュースしていくビジネスだったので、とても面白かったです。途中からは6,7人のグループのマネジメントを任されるようになり、それなりに楽しくやっていましたが、元来の飽き性が顔を出しまして(笑)。キャリアの頭打ちみたいなものが見えてきてしまったんですね。売る商品を変えるわけにもいかないし、営業以外の仕事も興味の湧くものがなく、ちょっとモヤモヤし始めていました。

そんな折、ボランティア(今でいうプロボノ)に関わり、NPOをお手伝いして、いろんな人に会えて、楽しかったんです。その活動を広げようかと思っていたときに、リクルート時代の先輩が大学院に行っていたことを知りました。先輩はそのとき50代。何を勉強したんですかと聞いたのですが、彼はうまく説明できなかったんですね。とにかく面白くて新しいことを学んでいるらしいのは伝わりました。聞いても全然わからないけど、どうもすごく新しそうだと興味を持ったんですね。ただのミーハーなんですが(笑)私、新しいことがとっても好きなんです。そのときドイツでの経験をふと思い出しました。教養を身に付けるためではなく、キャリアチェンジのために大学院へ行くのが当たり前の世界。そこまで考え抜いたわけでもなく、選択肢として「そうか、大学院へ行くという道もあるな」という程度に思い出したんです。よく分からないけど先輩に話を聞けば聞くほど面白そうでした。

例えば教育学や法学といった体系化された学問でもなさそう。「受からなければ話は始まらないのだから、ごちゃごちゃ言ってないで、とりあえず受けたら?」と先輩に言われ「確かに!」と受験の準備を始めました。それが2012年の11月頃です。1期の中に3回募集があり、その最後の募集の願書締め切りが確か1月7日だったと思います。11月の後半ぐらいに先輩の話を聞いて、時間が無さそうでギリギリあるという「頑張れば受けられる」と思えたタイミングだったから受けたんだと思います。

 

「今から学んで意味ある?」と問われ燃える44歳。

慶応SFCにも大学院があり、そこがある意味頭脳的に新しいことをやっていく場所だとしたら、私の行った慶応メディアデザイン(KMD)はSFCから分化してできた、手を動かしてものづくりをするような場所なんです。当時は3Dプリンターやデザインシンキングが日本に入ってきたころで、デザインシンキングの先生が重鎮としてその学科にいたんですね。

デザインシンキングのデの字も知らなかった私ですが「どうも面白そうだ」と感じました。それまで人材育成や企業での人材組織の設計を外側からずっとサポートしていましたが、そういう部分にもデザインシンキングが使えると知り、何だか新しいし面白そうだしかっこいい(笑)と思いました。さらに当時何回かセミナーでお会いしたことのある石倉洋子さん。この前までデジタル監だった方ですね、あの方がゼミを持っていらっしゃって、入れるものなら入りたいと思いました。すごくかっこいい方だなと思っていたので。それで私、直接電話したんです彼女に。

 

————すご!電話(笑)

(笑)一応聞きたいじゃない?どんなことをやっているのか。私が44歳だとお伝えしたところ、「そうなのね。ちょっともう...遅いんじゃない?ここで学んで何か意味あるかしら?」と歯に衣着せぬ感じで言われて。「え、普通そういうとき『いつからでも大丈夫よ』とか声掛けするんじゃないの?逆じゃない?!」と思ったら何だか面白くなってきてしまって、私は逆に燃えましたね(笑)「わかりました。でもちょっと興味あるんで受けてみますわ」みたいな感じで電話を切りました。

実際受験はそこまで大変ではなかったんです。志望動機と、今までやってきた業績のようなことをエッセイに書き、あとは面接がありました。圧迫面接的な感じで教授たちにいろんなことを聞かれましたが、受かったんですよ。合格後にじっくり考えようと思っていたのですが、10日後までに入学金を入れる必要があり、かなりじっくりじゃないタイトなスケジュールの中、ある意味流されるままに入っちゃったんですよね。

会社の方には、すいません、ちょっとこれから学校行くんで忙しくなるかもしれませんと伝えました。家族は、今の旦那と2人で暮らしているのですが、旦那にも事後報告。学費は自分で賄うけど、折半していた住宅ローンだけゴメン2年だけ待ってと約束して、大学院生活に入ったという非常に計画性のない感じでした。



————もうなんていうか...勢いがすごすぎて圧倒されます。

いやいや何も考えていないだけですって(笑)とにかく魅力だったのは、メディアデザイン研究科が、事前にイメージができない学科だったことなんですね。私はメディアの仕事をやってるわけでもないけど大丈夫ですか?と質問したところ、そういうことじゃない、これから全て人間もみんなメディアになってくるんだ、みたいなことをに言われたのが2013年。当時は意味わからんなと思っていましたが、確かにそうなりつつあるんだなって今になって思います。

学校のディプロマポリシーも学際的で面白いものでした。これから世界で起きる課題というのは、例えば工学・政治学・法学といった学問や専門性の縦割りでは解決できない。いろんな人たちがコラボレートして課題解決に向かわねばならない。学校の中には4つの軸(① テクノロジー・② デザイン・③ マネジメント・④ポリティクス)が置かれ、それぞれの人たちが集まって課題を解決することを学ぶ、というものでした。それが、そのとき私が感じていた世の中に対しての課題意識とすごく合っていて、これは面白いなと思った。最終的な決め手はそこだったのだと思います。

 

キャリア「アップ」ではなく「離脱」

————他の大学と比較検討などはされましたか?

あ、全然。だって、そもそも「大学院に行く」と決めていたわけではなかったから。むしろKMDに引き寄せられるように話が進んでいく感じだったので、あまり他の方の参考にはならないのかもしれないですね。

大学院に行く場合は、やはりMBAを取ってキャリアアップしよう、みたいなことを考えている人も多いと思います。ところが私の場合は、キャリア「アップ」ではなく、キャリア「離脱」みたいな感じなんです。毎日の終わりない日常や退屈からの離脱ですよ(笑)

 

————いや、これ面白いですね。そのまま行くのではなく「離脱」するんですね。

そうそう。厨二病よ(笑)正直会社を辞める気もなかったんです。といいながらその後会社を辞めるんですが、辞めるけど辞める気は全然なくて、なんとか続けようという気持ちはありました。

10年続けてきた会社の仕事にどこか飽きがきていた私は、大学院に行ったことを口実にして、会社との契約形態を業務委託に変えて欲しいと頼んだんです。急に仕事がなくなったら困るというチキンな理由で、業務委託契約に変え、自動的に個人事業主になっちゃったというのが大学院に入って半年ぐらいのことでした。さすがに仕事をゼロにしてしまう勇気はなかったのですが、でも学校は忙しいとはいえ自由。ベーシックインカム的なお仕事として人材育成や、研修作りのような仕事をもらいつつ、自分の個人事業主的な活動も同時に始めたっていう感じですかね。

 

————それが現在の株式会社HIKIDASHIの前身となるような事業だったのですか?

そう。規模は小さかったのですが、企業の研修のサポートや、人を紹介してお金をいただくような感じのことをやってたっていう感じですかね。

 

ダイバーシティ環境で対等に学ぶ心地よさ

————大学院自体の学びはいかがでしたか?

今でこそオンラインで学べることは普通になってきていますが、授業を撮ってアーカイブで見られるような仕様だったり、教科書が存在せず全部ダウンロード形式になっていたりしたのがすごく画期的でよかったです。

授業はめちゃくちゃ面白かったです。設立5年目の学科だったこともあり、授業のプログラム的には新しいものがいっぱいあるが、それらが体系的だったかというと疑問です。面白い先生がやってきて面白いことをバラバラにやっている印象を私は受けました。だからこそ生徒側の成熟度が重要で、何を学び取っていくのかの見極めが大変な時期だったのではないかと思います。そういう意味でも、私にとっては本当に面白い授業でした。

現役で活躍している人、実業の世界で活躍してきた人が先生となって、彼らの領域をどうにかして授業にして持ってきてくれるんです。世界的なデザイナーやアーティスト、政界の人など。あとは、若い人と一緒に学べた環境が良かったですね。KMDは全日制の大学院なので、7割ぐらいが普通に大学から院生になった20代。社会人は2割程度で、あとは留学生も多かったです。比較的外国人も多く、例えば前期日本語で取った授業をもし落としちゃったりすると、後期英語で受けなきゃいけないという厳しい現実(笑)があり、何度かそういう目に遭いましたが、それはそれで面白かったです。

かなりダイバーシティな場で、私に子供がいたらこれぐらいの年齢なのかなっていう若者たちと一緒にグループワークやフィールドリサーチをして何かを作っていくという経験をしました。それが本当に楽しくて。文章構成を作ったりするのは私が得意だからやるけど、かっこよくパワポのようなものでプレゼンするのはやってよねって感じで分業したりして対等な立場でやれたのは本当にいい経験でしたね。

 

————毎日が越境ですね!

そう!まぁ越境もなにも「オレの母ちゃんさ、紫乃さんより年下なんだぜ」「うるせーケンカ売ってんの」みたいな軽口を叩き合う感じになっちゃって(笑)その一方で、彼らから今後のキャリアの相談をされたりすることも多く、たくさんのそういう若い人たちと共に行動ができる2年間は、なかなかに意味のある時間でした。

 

各々の専門性が1つの世界線としてつながっていることが見えてきた

————この学校の中身の「分かりやすくない」ところがいいところだと思うんですけど、これが現在どのように影響していますか?

デザイン・テクノロジー・マネージメント・ポリシーという4つの軸の選定って素晴らしいなと今でも思っています。テクノロジーは絶対に欠かせないものですが、それをどうデザインするか、それをどうマネジメントして、それを政治的な力を使って広げていくか、ということが重要になってきます。それぞれの専門性を持った先生が投げかける課題に、それぞれ4つの軸のいずれかの属性を持つ生徒がバランスよくグループに分かれて取り組みます。一緒にやってるグループには美大出身の女の子がいたり東京理科大の子がいたりするんです。

人材育成の世界からやってきていた私は、ITやデザインとは無縁だと思っていたけれど、世の中にある課題は、分離してるものではなく世界線としてつながってるんだと活動や授業の中で見えてきたんですね。それぞれ実学の世界でやってきた先生方の話を聞くと、この世界はこの世界でどうも繋がってるらしいっていうマップが見えてきた。例えばこれが自分が人材育成やってるから、人材教育とか組織論みたいなことだけやってると、その世界に対しては、過去も含めて詳しくなれるかもしれないしその未来像を描けるかもしれないけど、そこしか見えなかったんじゃないかと思います。でも世の中のことは全部つながっていて、それがどのようにつながってるらしいというマップというか全体構成みたいなものが見えたなっていう気がします。

 

————私は1個の大陸しか見られなかったように思います。1個の大陸のマップは得た感覚があるんですが、それ同士がどう繋がってるかという世界地図は見えなかったです。

でもね、それはどっちがいい悪いではないと思うんです。当然ながら時間は限られてるわけなので。私の見ている世界も、広く浅くなってしまう部分もありますから。私たちの人生は続いていくから、その理念で広く浅く見えた中でも「肝だ」と思ったら深めていけばいい。世界は広くて変化しているし、まだまだやれることがいっぱいあって面白い。そういった可能性を40代にして見せてもらえたことは、私にとって大きな財産となっています。

大学院へ行くと決めたことで、2年間はある意味研究することがそのときのミッションだから、片手間ではなく自分の生きる時間の使い方として正当に認められていた2年間だったので、それが堂々とできたのはとても意義があったと思います。



支援すべきは中高年のアップデート

 

大学院が終わるころから「次は何をしようかな」と考え始めていたのですが、起業のきっかけとなったのは、やはり大学院にいる間の経験でした。雇われる選択肢はもう無いなと思ったんですよ。大学に行きながら個人事業主でやってる時間はもちろんインカムは減ったけど、あまりにも自由で楽しかったんです。専業主婦の時間もありましたが、それより遥かに楽しく自由でした。

私が人材育成系の仕事だったこともあり、若い人たちからキャリアの相談を受けることが多かったんです。M1・M2でみんな自分なりの考えを持って就職先を選んだり、あるいは起業を考えたりしているけれど、親世代、あるいは親に反対されるという相談がすごく多く、反対の理由は時代に逆行するようなものでした。ベンチャーなんて辞めた方がいいよ銀行にしときなさい、みたいな。若いリーダーの育成といった、若者のキャリア支援ビジネスを実は考えていたのですが、若い人たちの相談を聞くにつけ「若者はまともなことを考えているのに邪魔してんのうちら世代じゃん」ということに気づいたんです。若いリーダー支援っていうのはもう既にいろんな人たちがやっているわけだし、そこじゃないのでは?と考えたんです。中高年世代がもっと過去の価値観を捨て、ブラッシュアップをして、若い人たちに悪くないなって思わせるようなことがしたいと思い始め、それがどんどん大きくなっていったんです。

ある若い子に「紫乃さんみたいに適当に生きてる40代を初めて見た」と言われて、上の世代は適当に生きていないように見える?と聞くと「みんなすごくしんどそう。電車に乗ってみんな苦しそうな顔してるから、40代になったらしんどいんだろうなって思ってました」と言われて、それはつまらない、適当に生きて楽しそうに見える40代や50代を増やしたいなと思ったんですよ。中高年たちが生き生きするっていうことは、結果的に下に続く世代にも何か良いことになるだろうと思うんです。

————えっと......それはぜひお願いします!(笑)
若くなればなるほど生まれたときから大変なのだから、みんながちょっとずつちょっとずつ踏み台になっていけば何か最終的にずっとみんなが幸せになるのになみたいなことを思います。

まさにそう思いますよ。上の世代も今「働かないオッサン」がボッコボコに言われてるけど、全然悪気もないんですよね。価値観が上書きされていないんです。自分が生きてきた時代の記憶で生きてるから、自分が受けてきたことをやっちゃう。もう時代は変わっているので、まずは自分が楽しく、自分の気持ちを大事にして生きようっていうことを中高年世代に伝えたい。自分が楽しいと、気づけば周りに人が集まってくる。もっと私たち世代が楽しくやらなきゃ!そう思えたのはやはり大学院に行ったことが大きいです。

実はまた学校へ行っている

————紫乃ママのご著書内に「いつまでお金を払って学び続けるのか」というセクションがありますよね。私も大学院は行って学んだだけで満足するのではなく、使うとか他の人に教えるとかやらないと全然意味ないのでは?と思っているので、とても興味深く読みました。

私ね、学んでるだけでそれはもう素晴らしいことだと思っているんです。それは大前提だけど、アウトプットしないとインプットされてるかどうかを確認できないと思うんですよね。「こんなこと学んだよ」と人に話すだけでもいいと思う。

大学院で学ぶというより手っ取り早く資格を取って、資格で何か稼げないかと思ってる中高年が結構多いけど、別に資格が稼いでくれるわけじゃない。稼ぐためには稼ぎ方を学ばなきゃいけないわけで、資格はただのツールですよね。資格を取るのは当然かもしれないけれど、その稼ぎ方をちゃんとフィールドワークしながら学ぶ方が大事で、それはアウトプットしながらインプットしながら、みたいな話になると思うんです。そういうことをやらないと意味ないよねっていうことをちょっと言いたくて書きました。

「大人の学び」ってなんだろうと考えたときに、アウトプットしてみて初めて自分が学べるか学べなってないかってわかるじゃないですか。それとセットでやっていかないと意味がないというかその学びが定着しないだろうなっていうのは思います。

 

————ただの自己満になっちゃいますよね

そう。ただの自己満でもいいとは思うんですけど、その一方で矛盾する考えのように見えますが、学びたいって思いだけでに学ぶのも楽しいな、とも思います(笑)私は学ぶことがどうも好きなようで、今も実は学校へ行っているのです。通信の大学で社会福祉士の資格を取ろうと思っています。大学で1年半の過程を勉強しないと国家資格の受験ができないんですよね。

 

————ちなみに何で社会福祉士だったんですか

今やっているスナックに福祉に携わる来てくれることで福祉系のことに興味がわいてきたのと、色々な人のお話を聞く中で、ウチではなく社会的にもう少し支援を求めた方がいい人がいたり、その一方でそうじゃない人たちがあまりにも福祉系のことを知らないということに疑問を感じていたんです。

そこがもっと繋がっていかないと、未来の社会は誰にとってももっとしんどいものになっちゃうなと思うんです。スナックを通していろんな人に会って話していると、この領域なんかまだまだ私のような素人だから関われる伸びしろがあるんじゃないかと思えてきまして。これからのテーマになりそうだと思い始めています。福祉の世界は私から見ると閉鎖的。もっとオープンにできることもあるし、効率化していけてる部分もいっぱいあって、分断が見えてきたんですね。新参者としてこの世界に入っていくための入場チケットを手に入れるためにはリスペクトとして勉強をし、資格を取っておいた方が良さそうだと思って勉強している、という感じです。

 

————まさ4つの軸を使いこなしているわけですね。

そうですね。私は、変えられる部分が「今までそうだったから」という理由だけで非効率なまま残っていて、本質に関わる時間が遅くなるのが嫌なんですね。いろんな人に会うほど、この人がこことつながったら、もっと面白いことできたり新しいことできたり効率的なのにと思うことが多いんです。

今スナックが拠点になっているので、いろんな人が来てくれますが、私自身が人間ハブになって、福祉の領域でも何かやれたら面白いなと思っています。通信なので独特な部分もあって、レポートなどの提出物が多いことと、KMDと真逆でアナログな部分も多い。手書きのものも多い。こんなことになっちゃってるのねという発見です。伸びしろの大きな領域ですよ。




生きることは学ぶこと

————紫乃さんにとって大学院での学びとは何ですか?

私は、最近よく言われる「学び直し」という言葉には違和感があるんです。人間は未来に向かって生きているから、新しいことを学ぶしかないと思ってるんですよ。学ぶことは別に特別なことじゃない。改めて時間を確保したり、お金をかけて集中できるチャンスがあればもちろんそうしたらいい。でもみんなにそれが許されているわけではない。でも、どんな人でも経験からは学び続けていて、大事なのは自分が何を学んでいるか時々整理することなのではないかと思うんです。

普通に生きてるだけでも学びはいっぱいあるはずで、例えば人生のいわゆるネガティブと言われる離婚や病気、親の介護などの状況でさえ学びはある。渦中にいるときは辛くて大変だったりするけれど、何年か経ったときに私は何を学んだんだろうと整理できれば、それを糧にできる。誰かに伝えることもできるし、自分のこれからの人生に活かすこともできると思うから。学んでることを自覚し、それを時々振り返って整理することができたらいいと思います。



————なんか元気でてきました。スナックに遊びに行きたい!

こういうメディアをやってるのだから、元々元気なんだと思うけど、もっとガンガン行ってほしい。スナックも絶対来てください。「ダブルしのママ(紫乃&詩乃)」やろう。ややこしいかな(笑)




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