
学びなおしのきっかけとなった1冊、
学んでいるときの思い出深い1冊、
あるいは今まさに学んでいることに寄り添ってくれる1冊。
そんな1冊を先輩インタビューに登場してくださったあの人に聞いてみる連続企画です!
IE University日本オフィス事務局ディレクターの飯野 香さんです!
飯野さんのインタビュー記事はこちら
宙わたる教室 伊与原 新 (著)

◎飯野さんのコメント
いくつになっても、今どんな境遇に置かれていたとしても、学ぶことを止める必要はないというメッセージが素敵だと思いました。私たちは、大学や大学院を卒業して社会人になると、学ぶことから離れていきます。無論、仕事の中で新しいスキルを身に付けていくことはありますが、好奇心の赴くままに学ぶことの優先順位が下がり、そしていつの間にか学ぶことを諦めてしまいます。
主人公である理科教諭が言った「ここ(学校)は、諦めたものを取り戻す場所ですよ」というセリフは、物語上は優しいものとしてとらえられますが、私にはトゲのように心に刺さりました。はるか昔の最終学歴+社会人経験の長さで決まる市場価値に目を向けてばかりで、新しいことを学ぶのをあきらめたのか、とむしろ挑発されているような気さえしました。それぞれの登場人物のストーリーにも引き込まれ、感動しつつもさわやかな読後感があります。新しいことを学びたい気持ちにさせる一冊です。