学びなおしのきっかけとなった1冊、
学んでいるときの思い出深い1冊、
あるいは今まさに学んでいることに寄り添ってくれる1冊。
そんな1冊を先輩インタビューに登場してくださったあの人に聞いてみる連続企画です!
京都芸術大学大学院 芸術研究科 芸術環境専攻 学際デザイン研究領域を修了された岸智子さんです!
岸さんのインタビュー記事はコチラ
「暇と退屈の倫理学」 國分功一郎/新潮社
修了研究はチーム研究だったので、テーマを設定するのがとにかく大変でした。5人のチームメンバーの中ではなんとなく合意できていることも、なかなか言語化できず、研究に着手するまでの道のりのなんと遠いこと!
連日連夜、議論を重ねていく中で出会ったのが國分先生の「中動態」の概念でした。成熟した社会で必要なあり方、考え方なのでは?と、この考え方をベースにウェルビーイングを高めるためには何をすべきか?を私たちなりに考えていくことにしました。そこから國分先生にハマり、著書を数珠つなぎに読んでいく中で出会ったのが「暇と退屈の倫理学」。大学院修了後も読書会などで何度も読み返していますが都度、発見があります。哲学って面白い!という境地にはまだまだ至っていないのですが、物事の本質とは何か?当たり前だと思っていることを解明していくこと、何気なく使っている言葉や概念を丁寧に紐解いていくことの大切さを教えてくれた本です。