入試バリエーション


忙しい社会人のために、受験勉強の負担をなるべく抑える配慮がされている専門職大学院の入試制度。キャリアの中で積み重ねてきた経験をベースに、何のために学びたいのか・どのように学びを活かしていこうと考えているのか、などを重視して意欲と目的意識に溢れた社会人を受け入れる傾向があります。
社会人大学院への入学準備7ステップの第5弾では「入試バリエーション」について詳しく解説していきます。

書類審査後は専門科目や外国語の試験を課さず、小論文や面接で絞りこむ大学院が多いため一般の大学院よりハードルが低い反面、論理的な思考力や自己アピール力などを磨く必要があります。一方で、例えば英語力に自信がある人は、あえて外国語試験のある大学院を選ぶといった手段もあるかもしれません。志望校が複数ある場合、入試スタイルや倍率を比較してどの志望校なら自分に有利か、検討してみても良さそうですね。

また、最近は大学院側がダイバーシティを意識して多様な学生を受け入れようとする傾向があると言われています。在校生や先輩から、積極的に情報を集めるのも有効です。

社会人入試は経験・思考力・意識を重視

受験資格として年齢や実務経験年数などの要件が設けられているため、自分が志望校の要件を満たしているか確認することから始めましょう。

書類審査を通過した後は、専門科目の筆記試験や外国語の試験を課さない大学院が多いため、受験勉強は小論文や面接に注力できます。面接で口頭試問を行う場合もありますが、大学院側は社会人としてのキャリアで基本的な専門知識は担保されていると考え、むしろ学ぶ意欲や将来性を見ようとしているのです。

志望時に研究計画書の提出が義務付けられている場合は、その内容について面接で質問される可能性があります。ここでも、学びに真剣に取り組む姿勢が問われます。



学部生と競う場合もあるAO入試

社会人入試と同じように負担が少ない入試形態です。学力試験ではなく自己推薦や面接・プレゼンテーション・小論文などでアドミッションポリシーに沿った学生を選抜します。社会人枠が設けられている大学院と、修士課程に進みたい学部生と同じ枠内で選考される大学院があります。実務の現場で磨かれた視点や、経験によって得られた知識やスキルをしっかりとアピールすることが大切です。



組織の優秀な人材を受け入れる企業派遣入試

社員のスキルアップや資格取得のため、大学院に社員を通学させる制度を設けている企業や団体もあります。大学院側も募集定員の中で企業派遣を若干名設けるなど、積極的に企業派遣を受け入れる傾向にあるようです。派遣入試の場合、面接や口述試験、小論文など書類審査の後に課せられる試験は大学院によってまちまちです。

優秀な管理職候補には修士号取得を義務付けている企業があるようですが、社員教育の一環として大学院を利用している企業は2割程度というデータもあります(2020年 日経新聞・日経HRの共同調査による)。また、受け入れるのは上場企業やそれに準ずる企業・公的機関が派遣する学生だけという大学院もあるため、問い合わせや確認が必要です。

中小企業でも、賃金や学費の一部を厚生労働省の助成金で賄えるケースがあります。社内に助成金活用の前例があるかもしれませんし、上司や担当部署に一度相談してみる手もありそうです。(参考:明治大学グローバルビジネス研究科(MBA)



事業承継者対象の枠がある大学院も

多くの企業が後継者不足に悩む中、親族が経営する事業の承継者を別枠で受け入れている大学院も存在します。ファミリービジネスを継ぐ志のある人、次世代経営者として新たな事業展開を考えている人にとっては選択肢のひとつ。試験形態は社会人入試とほぼ同様ですが、詳しくは志望する大学院に問い合わせしてください。(参考:早稲田大学大学院経営管理研究科

以上、様々な入試形態をご紹介しました。もちろん社会人対象の入試を設けていない大学院を志望する人は、一般入試で受験するしかありません。また、小論文や面接など基準がはっきりしない試験はかえって対策しにくい、がっちり勉強して学部生と同じフィールドで学力を競いたい、という人もいます。

専門科目の知識や英語力は、授業を受けプロジェクトや論文を進める間には必要になってくるはず。それであれば、入学前にしっかりと身につけておくほうが効率的という考え方もありますね。メリット・デメリットの受けとめ方は人それぞれ。いずれにしても自分のスキルや得意分野を客観的に見つめ直し、適した入試形態を選ぶことをおすすめします。



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