早稲田大学ビジネススクール 及川ゼミ_デジタル・イノベーションとマーケティング

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社会人大学院は、大学選びと同じくらい「ゼミ選び」が重要です!仕事の中で見つけたモヤモヤ、探求したいテーマは、一体どのゼミで学べるのか。気に入ったゼミから大学を選ぶのもオススメです!

記念すべき社会人大学院ゼミ特集の第一回目は、早稲田大学ビジネススクールの及川ゼミです。


及川 直彦 客員教授

電通、ネットイヤーグループ(CMO)、マッキンゼー・アンド・カンパニー、電通コンサルティング(代表取締役社長)、アプライド・プレディクティブ・テクノロジーズ(日本代表)を経て、2019年9月からスタートアップ企業の経営支援に携わりながら、早稲田大学ビジネススクールの客員教授として、幅広い業界の実務の最前線に立つ学生に、学術研究の成果を活用した課題解決を支援している。

実戦経験豊富な及川先生からマーケティングを学べる及川ゼミ


—————及川先生のゼミのテーマを教えてください。

当ゼミで取り扱うのは「デジタル・イノベーション」。これは「デジタル」と呼ばれる一連の情報技術がもたらした新たな事業環境を指します。「デジタル・イノベーション」に直面した企業が、いかにして自らの活動をこれまでとは異なる視点から捉え直し、新たな本質を見極め、変革のシナリオを描き、推進させていくかを考え抜き、具現化させることが当ゼミのテーマとなります。

ゼミのビジョンは、「Change Behaviors, Transform the Future - 明日の自分が未来を変える」です。



—————及川先生のご経歴を教えていただけますか?

大学は慶應義塾大学文学部を卒業し、電通、ネットイヤーグループ(CMO)、マッキンゼー・アンド・カンパニー、電通コンサルティング(代表取締役社長)、アプライド・プレディクティブ・テクノロジーズ(日本代表)、マスターカードアドバイザーズ(日本地区責任者)を経験しました。その間、早稲田大学大学院商学研究科修士課程(現在の「早稲田大学ビジネススクール」)で学んでいた時期もあります。2019年9月からスタートアップ企業の経営支援に携わりながら、早稲田大学ビジネススクールの客員教授として、幅広い業界の実務の最前線に立つ学生に、学術研究の成果を活用した課題解決を支援しています。


論文とじっくり向き合う


—————ゼミがスタートして何年目になりますか?

2020年4月が第一期として始まったので、今5期目のゼミが始まったところです。



—————5期目のゼミが始まったとなると、アルムナイの繋がりも増えてきますよね。

そうですね。うちのゼミでは真面目に学術論文を書くのですが、年に数回、ゼミ生の研究成果をアルムナイも含めたゼミ全員で共有するということもやっています。

コンサルティングや実務のバックグラウンドを持つ先生のゼミでは、論文よりも企業向けの提案などをやる人が多い。そのような意味では、私のゼミは少し珍しいかもしれません。

ゼミ生の話を聞いた後は、深夜までじっくり飲むのが恒例です。もちろんお酒を飲まないゼミ生もいますが、みんな話好きなので(笑)。飲み会にはみんな参加して、熱く語っていますね。


—————いいですね!(笑)研究も真面目にやって、飲むのも話すのも真面目にやって。話すのが好きな人が多いんですね。

話好きは多いですよ。ゼミ生に聞かれたら、「一番話好きなのは先生でしょ」って突っ込まれるかもしれませんが(笑)


—————そんな及川先生の人柄に惹かれて、ゼミ生が集まってくるわけですね。どんな方がゼミ生として来られるんですか?

優秀な人が多いです。事業会社で幹部候補をやっている人や、戦略コンサルティング会社とプロジェクトを通じて深く協働するゼミ生も多くいます。

会社の中核に身を置く中で、いろいろと疑問に思うことが多くなり、自分でも勉強しないとまずいなと思って学びにきた。そんな方たちがゼミで学んでいます。



—————危機意識と成長の意欲をもって来る人が多いと。

そうですね。ゼミ生には、学んだことを会社で生かしてほしいと思っています。

私自身は転職を何度か経験していますが、だからと言って転職をするのが常に良いとは思いません。ですので、まずは今いる会社で頑張ることを勧めることが多いです。




—————今いる会社で頑張ってほしいという及川先生のその思いは、どんなところからくるんですか?

今いる事業会社では、会社からの信頼も得ていて、会社の勝手も知っている。だから、大学院で学んだことを生かしやすいはずです。今置かれているその場所で、自分が抱えている目の前の課題に向き合いながら、学んだことを出し切ってほしいなと思います。


研究を通して、戦略コンサルの頭の使い方を身につける


—————及川先生がゼミや授業を行う上で「ここにこだわっている、気をつけている」ところってありますか?

私のゼミで大切にしているのが、「実務とアカデミックの黄金比」。

学術論文をきちんと読めるようにして、さらに論文を使いこなせるようにするところにはこだわりがあります。

うちのゼミには「プレゼミ」があって、ゼミのメンバーが決まってから、ゼミが本格的に開講する前に集まって自主的に勉強会をやるんです。

回数としては5、6回くらい。統計の基礎とか、論文の読み方の勉強などをして、ゼミが始まる時点で学術論文をある程度読めるようにしておくというのを目標にしています。

いざ修士論文を書くときには、先行研究に対して新しい研究を追加してもいいし、事業の改革や事業提案という形でやってもいい。 どのような形にせよ、学術論文を通して研究することで、アカデミックをいかにして自分の実務に落とし込めるかというところを大事にしています。



—————やはりそこなんですね。ただ論文を読めればいいだけじゃなくて、研究自体を自分に引き寄せて考え直すようなところに重きを置いていると。

学術研究からそのまま自分の問いの答えを見つけられることは、残念ながらほとんどないんです。ただ、学術研究を行うことによって頭の動かし方みたいなところは変わってくる。いわゆるコンサルノウハウ本みたいなものを読むだけでは、複雑に絡み合っている問題は解決できません。

コンサルにおけるフレームワークを作るには知的体力が必要で、研究と近いんです。本質を突き詰めるとか、言葉の定義を突き詰めるとか、みんなが言ってる議論を分類してその前提が本当に正しいのかを問うとか。だから、研究と「本当の意味での」戦略コンサルは似ている。

実はマッキンゼーなんかのフレームワークをよく見ると、学術研究と影響関係があり、学術研究のエッセンスを問題解決で使っていることがわかります。決して誰かコンサルが思いつきで作ったフレームワークではない。



—————面白いです。「研究と、戦略コンサルの頭の使い方は一緒」。キーフレーズですね。

私が尊敬している研究者の方々は、先輩がやっている研究の前提そのものを問い直して、前提が違うんじゃないか?と別の意見を提示する研究者なんです。その「前提を問い直す」ところは、マッキンゼーにいるような戦略コンサルと、ほぼ同じ頭の動かし方なんですね。

とにかく言いたいのは、学術研究に答えはないけど、頭の動かし方を身につけるためには、学術研究を行って論文を書くというのがやはり大事だということです。





—————大学院で論文を読んで書くというのは、とてもいいトレーニングになり、理に適っているってことか……。

実感として、私は強くそう思っています。

ただここは正直早稲田でも議論が分かれていて、論文を課さなくてもいいんじゃないかと言っている先生もいます。特に実務系出身のコンサルの先生方の中には、論文とは違った活動を重視される方針の先生もいらっしゃいます。ゼミの多様性があるのは早稲田の面白いところであり、学生もそれぞれの考え方があるのですが、私は、修論に力を入れていますね。



—————そうなんですね……。私は今まで100人以上修了生にインタビューしてきましたが、みんな修論書いてよかったって言ってますけどね。

そう言ってくれる人が多いのはよかったです。

うちのゼミでは、ゼミ旅行をしたり、有名な企業の社長に会いに行ったりなどの華やかなイベントはありません。その代わりに、セミナーハウスを貸し切って合宿をし、戦略論の論文を死ぬほど読んで語り合うとか、そういったことをやっています(笑)。だから、対話好き、議論好きな人が集まるのかもしれないですね。



—————質実剛健な人が行くと楽しいゼミなのかもしれないですね。

そうですね。質実剛健だけど、飲み会はパリピになっちゃうみたいな(笑)。結構学年を仕切ってイベントをやる人とか多いですよ。両方楽しめる人が向いているかもしれません。





—————ありがとうございます。ゼミについて、及川先生に直接会ってご相談したいという方や、ゼミのOBOGと話してみたいという方がいると思うんですが、そのような方はどうしたらいいでしょうか。

私は客員教授で研究室がないので、いずれの場合もメールにてコンタクトいただければ適宜設定しますよ。

以下が連絡先です。
nao.oikawa.learning.community@gmail.com



—————本日はありがとうございました!



ゼミ生からのコメントをご紹介(昨年度)


  • 研究論文の執筆に向けた各人の輪読、進捗発表、ディスカッションを通じて、アカデミックな内容と実務の知識との融合を経験することができた。
  • ゼミの運営に関して、学生同士の学びが深まるラーニングコミュニティが形成され、心理的安全性が担保されていた点が良かった。
  • 論文執筆についても、テーマの設定から先行研究の確認、調査設計、データ分析、結果の解釈、執筆に至るまで、詳細な指導を受けることが出来、質の高い内容を書くことが出来た。特に、直接実務課題の解決に繋がる提案が出来た点は良かった。
  • 執筆の過程で、英語論文も含めた先行研究の読解能力も向上した。今後、実務課題に取り組む際に英語論文を参考にする武器を手に入れた点は収穫であった。
  • 一年を通じて各ゼミ生が自分の研究だけでなく、他のゼミ生の研究をも深く理解し、6人分の研究を一緒に旅できる、そんな貴重な経験ができた。
  • 先生はゼミ生に惜しみなく時間も知識も与えてくださり、ご自身の業務がお忙しい中でもゼミを最優先してくださった。
  • 先生ご自身がゼミを楽しんでくださったことからも、素晴らしいチームが出来上がった。このチームマネジメントを間近で見させていただいたことも大変勉強になった。



執筆者:aida



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