働きながら学ぶ人を紹介する「先輩インタビュー」
今回は、立命館大学大学院経営管理研究科(MBA)を2023年に修了予定のはるちゃんさんです。
はるちゃんプロフィール
2015年に立命館大学を卒業。英語が活かせる仕事を求め、化学系専門商社に営業として転職。その後、現在は化学(医薬品原料)系のメーカーにて営業を担当。2021年4月に立命館大学ビジネススクールに入学。
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時間があるうちにビジネススキルを磨きたい
————さっそくですが、まずはるちゃんさんの経歴を教えてください。
学部時代は立命館大学で、主に国際報道、メディアについて学んでいました。在学中にハワイやカナダの大学への留学も経験しました。大学卒業後は新卒で入社した会社から数回転職し、現在、化学メーカーで営業として働いています。大学院も、立命館です。立命館大学大学院経営管理研究科ってところで、通称立命館ビジネススクールと呼ばれています。
————古巣に戻られたんですね。大学院に行くきっかけは何だったんですか?
一つは、若いうちに付加価値をつけたいという思いがありました。何度か転職する中で、独身で時間のある内に将来に向けて自分に自己投資をして、管理職としても素養を身に着け、ビジネスのスキルを磨いておきたいなと。ただ自分で本を買って勉強っていうのもちょっと、独学も限界がありますし…。大学院に行くことによって、プロの人から色々教えてもらったり、いろんな外部の優秀な人々と切磋琢磨できるMBAという所を知って、すごい興味がありました。
————確かに独学での学びには、深さや偶発性に限界がありますよね。いろんな人と共に学べるというのも大学院の強みですね。
あともう一つは、昇進やポジション上がってから学ぶのでは遅いと思いました。実際、過去にいた上司でも、仕事に対してはすごい実績を積み上げてこられた方でも、人をマネジメントするってなった時にちょっとパワハラだったり、いまいちだったりっていう方もいらっしゃって…。自分自身がいざ40歳で課長になった時に、公私共に多忙な中でそこからマネジメントや会計とかを学んでいくのではちょっと遅いのかなっていうところもありました。一つ目のきっかけにも繋がりますが、時間のあるうちに自分に投資しておきたいというのが、共通した考えですね。
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進学の前段階としての科目履修
落ちるのは恥ずかしいなと感じたので、最初に科目履修というものを検討しました。授業料がやすいということもあり、関西学院での科目履修を検討していました。安いといっても94,000円くらいするんですが笑。関西学院は大阪の梅田にキャンパスがあり、授業料も2年間で約200万円と私立にしては安い。あとは授業で英語を使うということで、英語を使って仕事をしたいと思っている自分にとって魅力的な環境でした。
最終的にどの大学を受けるにしても『まずは、科目履修で経営学を学ぶ→授業が面白かった→正規の授業を受けてみたい』というストーリーにしたいなと思っていたというちょっと邪な気持ちもあります笑。結局、2020年の5・6月に関西学院で経営学Ⅱという基礎の科目をオンラインで受けました。その時は、8回の授業で7人ぐらい受講生がいらっしゃいましたね。
————関西学院での経営学の授業は受けてみてどうでした?
そうですね、先生もコンサルティングとかすごい経歴の人で、最初は「こんなのも分かんないのか」って言われるのを恐れたり。見た目が厳しそうな雰囲気でびびってたんですけど、どんなあほみたいな質問にも答えてくださって。私と一緒に受けてらっしゃった方も同じ年齢くらいの社会人や留学生、卒業生や聴講生のおばちゃんが4人くらいいらっしゃって、すごい楽しかったです。
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進学先の決め手と受験に向けた準備
————関西学院で科目履修をした後、なぜ立命館の大学院に進学を決めたのでしょう?
立命館を選んだ理由は、まとめるとこんな感じですね。
- 土日の授業だけで卒業できる
- 研究者or実務家の先生方が半々で両方の視点から学べる
- 特殊講義(ITやファッション、英語、観光など)が受講できる
- 授業料が安かった、私のケースで2年間で約100万円(専門教育給付金、奨学金、立命館出身のため入学金免除)
この中でも特に授業料が安かったことが大きいです。出身校で大学のシステムに慣れていることもあり、立命館に決めました。母校愛があったのかもしれません笑
————母校というのが一つの決め手になったんですね。受験準備はどのように進めましたか?
やっぱり、面接では「なぜ大学院MBA?」「なぜ立命館?」ということを聞かれるので、大学院のホームページ、特にアドミッションポリシーやカリキュラムの特色、大学院が出してるレポート(認証評価・専門分野別外部評価)などを見て、大学院のイメージを思い描いていました。あとは、各大学院の「在学生の声」にMBAを目指した理由とかあったりするので、僕はそういうのを見て志望理由の参考にしました。
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様々な人との出会いと気付きを得た大学院生活
————大学院での学びについても教えてください。
やっぱり「正解は一つではない」ということを学びました。決まりきったフレームワークであれば、その辺のビジネス本を買ったり、YouTubeを観たりとかで学べますよね。大学院の醍醐味は、色々ないろんなバックグラウンドの人たちが、自分の経験をもとに議論することで、新しい視点を取り入れられることです。すごく新鮮で、知らない世界があることを知りました。
MBAでは、実際に起こった事象をケーススタディとして取り上げて議論するんですが、インドのマギーヌードルのケースがすごく面白かったです。ネスレが販売しているヌードルなんですが、添加物が実際は基準値以下で安全にも関わらず、インドの食品安全基準局から表示違反のため、即席麺のリコールが起きてしまったんです。授業のグループメンバーの9割が企業は正しい検査をして安全性が証明できるものなので、「回収すべきじゃない」って意見だったんですが、その授業の教授によると、教授同士で同内容をディスカッションした際は9割が「絶対に回収すべきだ」って意見でした。理由は主に政府の言うことに不当に従っているアピールになる、ということでした。
一つの事例をとっても、色々な見方だったり考え方があるっていうのが、大学院での学びかなと考えています。
————色々な学びを得られたようですが、当初の目的だった「投資」という意味で大学院は進学は正解でしたか?
進学してすごい良かったなと思います。会社で実施される研修もありますが、それだと同じ属性の人が集まって、井の中の蛙じゃないですか。いろんな人と他流試合をすることによって、「こういう考えの人もいるんだ!」とか、「自分より年下だけどすごい人もいるんだ!」とか、大学院はそういうなかで、学ぶことができるっていう。なので、進学してよかったなと思っています。
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具体的な目標がなくても、意欲があれば道は開ける
————大学院に進学することを考えている方々になにかアドバイスはありますか?
なにか新しいことを学んでみたいとか、将来リーダーや管理職として活躍していきたいとか、余った時間を何か有効活用したいとか。具体的な目標はなくても、知的好奇心があって、何かやりたいって意欲がある人だったら、大学院は歓迎してくれるはずです。大学院って意外といっぱいありますし、秋・冬入試と落ちても次受けることが出来たりします。なので、どこかは受け入れてくれるのかなと思います。
自分の場合は、受験時20代後半の時間がある中で、「将来に向けて、この余ってる時間を有効活用できたらいいな」ってところがあって。本を買って学ぶとかだったら、もう思い切って大学院に行って学位もとれて、転職とかも含めて選択肢も広がるっていうメリットがありますし。
————学位も取れて転職にも有利。将来価値で考えれば、2年間・200万円の投資は十分コスパがいいといえそうですね。
あとは、GLOBIS学び放題っていうものがあります。半年間11,000円で、色んな科目を大体3分とかで学べます。ロジカルシンキングとか色んな講座が3,900本ぐらいあって、1週間無料体験できるのでおすすめですね。最近はうちの大学院も「立命館MBAエッセンシャルズ」という1科目90分x3回で9000円の入門向け講座が始まりました!
————科目履修よりもさらにお手軽でいいですね。オンラインや本で十分と気付くかもしれませんし、やっぱり研究したい・大学で学びたいと思うかもしれない。まずは小さく行動してみて、そこから考える。計画的に受験準備を進めてきたはるちゃんさんならではのコメント、情報提供ありがとうございました!